おもしろいサイトを発見。
回復の定義を決めちゃおうっていうサイト、その名も”What Is Recovery?” (回復ってなんだ?)。
http://whatisrecovery.argintranet.org
トップページにはこう書いてある。
「アルコール・薬物問題の回復には、今日に至るまで一致した見解がありませんでした。ある人は薬物・アルコールを完璧に絶つことと言い、別の人はちがうといった具合です。私たちが知っているほとんどのことは科学者や有識者から得た知識で、回復者からではありません。”What Is Recovery?”プロジェクトは実際に回復を経験し、いま回復を生きている人からの知見をもとに回復を定義する試みです」
と言うことで、回復の定義がはっきりしていないことにもやっとした思いを抱えているのはぼくだけではないようだ。
このサイトは、実際の回復者の意見を得るために、Webベースの調査と電話調査をやっている。
まだ結論は出ていないものの、現在はこんな意見が出ているそうだ。
・回復とは、自分に正直になること。
・回復とは、かつてのように酒やドラッグを使わずに人生を楽しめること。
・回復とは、社会、家族、自分自身の向上などのために貢献できること。
・回復とは、人が頼るような存在になること。
・回復とは、与えられたものを別の人に贈ること。
・回復とは、自分の時間とエネルギーを費やす活動の中で、信念と価値観を一貫させるために努力し続けること。
などなど。
いまのところ、大別すると5つの領域に意見が寄せられているそうだ。
http://argintranet.org/whatisrecovery/?q=node/6
1.断酒・断薬に関して
2.回復の必須条件
3.「豊かな」回復
4.回復の霊性
5.共通性の低いもの
うーん、おもしろそう。
1.の断酒・断薬については、「酒を飲まない」「処方薬を乱用しない」「処方薬以外は使わない(売薬を使わない)」が88%- 94%で一致している。
逆に共通性の低いものとしては、「心身が健康で、霊性・宗教に問題がないこと(65%)」「タバコを吸わない(65%)」「宗教を持つ63%)」「問題にならない程度の飲酒・薬物使用(43%)」があげられている。うーん、たしかにAAメンバーでタバコを吸っている人は多い。アメリカでも多い。禁煙を回復の条件にしてしまうと、かなりの人が非回復者に分類されてしまいそうだ(笑)。
ちなみにこの試みをやっているのは、カリフォルニアの公衆衛生研究所 (Public Health Institute)。
Lee Ann Kaskutasと言う先生がやっておられるらしい。
いまのところまだ中間報告しか出ていないけど、おもしろい試みなので、ぜひ結果をまとめて欲しい。
意外なのは、感情のソブラエティに関する項目が入っていないこと。まあ、感情の安定性みたいなものを定義し出すと切りがないからね。ぼくも日によって気分がグラグラして安定していないし。
ちなみにぼくも回復の定義を考えてみました。
酒をやめ続けていること、は前提条件みたいなものだと思うので、あえて回復の条件には入れませんでした。
1.ケンカしても仲直りできること。
2.ごめんなさいが言えるひと。
3.こころがしなやかなこと。信念と柔軟性の両方を持っていること。
4.家族を泣かせない。
5.たまには親孝行。
6.くじけてもよし。へこたれてもよし。泣き言、グチもよし。でもまた立ち上がれること。
うーん…仕事中に30分も頭を抱えて、この程度しか思いつかなかった…スケールちっちぇ…がーん。。。
最近のコメント