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2024年5月16日 (木)

おっさんホイホイ、LPレコードのワナ、ボーン・イン・ザ・USA

LPレコード。ターンテーブル。

一昔前まではオーディオマニアか、一部のもの好きの懐古趣味ととらえられていた。

自分もレコードが好きで、ターンテーブルもずっと手放さないでいた。

が、まあ面倒と言えば面倒。

レコード棚から目的のレコードを探し当てる。

ビニール袋からジャケットを取り出し、ジャケットから内袋を取り出す。内袋からレコードを取り出す。

レコードをターンテーブルに載せ、ホコリがあればホコリをクリーナーで取る。

レコード針を持ち上げ、レコードの縁に位置を合わせ、静かにレコード針を下ろす。

 

スマホで音楽を聴くのに比べ、音楽を聴こうと思ってから実際に音が出るまでに、何段階ものプロセスが必要だ。

正直、面倒くさい。

レコードやカセットしかなかった時代は、その手順が面倒だと思ったことはいちどもなかった。

が。

CDの時代が訪れ、MDの時代が訪れ、iPodが発明され。

いまではスマホで手軽に世界中の音源にアクセスできる。迷子になったレコードを求めて、棚を片っ端から探しまわることもない。

それでもいまだにレコードに惹かれてしまうのは、やっぱりレコードというものが自分の音楽の原体験だから何だと思う。

 

そして今。

レコードは同じような気持ちのおじさんたちをターゲットとした、新たな市場となった。

次々と再発されるLPレコードの数々。

そのほとんどが、60年代から90年代にかけての往年の名盤たちだ。

ピンクフロイド。ボブ・ディラン。ドアーズ。マドンナ。山下達郎。

そして値段が高い。

 

一例を挙げる。

Bruce Springsteen/ボーン・イン・ザ・U.S.A.<完全生産限定盤/レッド・クリア・ヴァイナル>

タワーレコード価格で4,400円。

Bornintheusa

 

『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』40周年記念カラーヴァイナルが6月発売決定! | ブルース・スプリングスティーン | ソニーミュージックオフィシャルサイト

完全生産限定版、カラーレコード仕様、日本盤のみ特色シルバー巻き帯、英文ライナー翻訳、解説・歌詞・対訳付と言うのがまた購買意欲に拍車をかける。
完全に中高年、もっと言えば50代後半以降のおじさんのふところを狙った商売だ。

値段も微妙である。「おじさんたち、もう50代後半でしょ。このくらいなら出せるでしょ。もう子育ても新しい人生設計もないんだし、小銭を貯め込んでもしょうがないでしょ。払ってちょうだいよ」

そう言われている気がする。む。

ボーン・イン・ザ・USAは日本でもめちゃくちゃ売れて、一時期は中古盤が市場でだぶつき、ワゴンセールで300円とか500円で売っていた記憶がある。

それがよんせんよんひゃくえん。

 

うーむ。

 

なんでこんなことをグダグダ書いているかというと、迷っているのである。

おっさんホイホイ、レコード会社の思うつぼと言われればそれまで。

だが。

たとえマーケットの格好の標的と言われようと、買っても聴くのはせいぜい2,3回でしょと妻に言われても、小林克也の声が脳裏によみがえり、街中のレコード店がこのLPを飾っていた時代に青春を過ごした身としては、購入したいのである。

しかしよんせんよんひゃくえんかあ。

それだけあったら妻とおいしい海鮮丼が食べられるしなあ。

でも海鮮丼はいっかい食べたらそれっきりだしなあ。

このジャケットを見るたびにあのころの気持ちがよみがえるのは何ものにも代えがたいし。

でもよんせんよんひゃくえんかあ。

 

というワケで逡巡はとうぶん止まらなそうである。コマッタ。

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2024年5月14日 (火)

昨年の入院、今年の入院

ブログでは触れてなかったんだけど、昨年は2回入院しました。

最初は急性胆のう炎、2回目はその後の胆のう摘出術。

胆石ができてて、それが悪さをしたらしいです。

最初の急性胆のう炎のときは高熱が出て、もう死ぬかと思いました。

2回目は手術。

こちらも手術が終わって最初の日はベッドで寝返りを打つこともできず、ひたすら天井を眺めて時間が過ぎるのを待つばかり。

どちらも1週間程度の入院で終わったけど、2回も入院するとへこみますね。

 

で、今年は今年でまた入院の予定。またしても外科。

んー。

ジョギングもしているし食事も気をつかっている。それでもだんだん、病院のお世話になることが増えてくる。

歳を取ると言うことは、そう言うものなんですね。

そう言えば先日、久しぶりに地元の同級生に会ったら、彼も昨年は心臓の手術をしたと言っていた。

50代も後半。

健康も時間も有限だと言うことを、あらためて気がつかされる今日このごろです。

 

無駄なことをしているヒマはない。と自分の中のだれかが言う。

無駄かどうかなんて誰にも分からない、目の前のことを懸命に。目の前の人を大切に。ともうひとりのだれかが言う。

有限の時間と能力の中でより良く生きること。

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2024年5月13日 (月)

もう一度、朝の祈りを

今さらだけど、11ステップの祈り、中でも朝の祈りを。

 

朝目が覚めたら、自分の目の前にある二十四時間のことを考えよう。その日の計画を立てる。取りかかる前に、神に私たちの考えに導きを与えてくださるように、取り分けそれが自己れんびん、不正直、利己主義と言ったことから切り離されるよう、助けを求める。

(アルコホーリクス・アノニマス 第六章「どうやればうまく行くのか」)

 

今日から月曜日。とってもだるいです。

先の土日は家から一歩も出ず、原稿を書いたりギターを弾いたり料理をしたり本を読んだり。

それはそれで充実していたしリフレッシュできたんだけど、また仕事に戻る気力が落ちている。

やりかけの仕事、言いたくないけれど言わなくてはいけないこともあるし、やりたくないけどやらなければいけないこともたくさんある。

でも、そのほとんどはおそれが原因だ。

相手から悪く思われたくない。反発が怖い。めんどうな仕事で業務がスタックしてしまうのがおそろしい。

そしてそれがまた、先延ばしをするもっともな言い訳がある。

結果、先延ばしして事態が悪化するのが分かっていながら先延ばしを考えてしまう。

そして先延ばししたことが罪悪感と、さらなるおそれを作りだしてしまう。

恐れ、不安、自己れんびん、不正直。

結果的に、そういったものを手放した方が、少なくとも手放せるよう祈った方が、ずっとうまく行く、

 

こうして私たちは自信を持って自分の知能を使っていける。髪は使うために知力を与えてくれたのだ。自分の考えの中から良くない動機が消えたとき、私たちの考える力はずっと高い水準に達するだろう。

(同)

 

これはほんとうにそのとおり。

自分の中に恐れや不安が巣くっているときはそれで頭がいっぱいだし、知恵も回らない。

心が穏やかでオープンなときの方が、ずっとうまく行く。そもそも、気分がいい。

自分の意志ではなく神の意志が行われることを、私が祈れますように。

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2024年5月12日 (日)

初夏の日射しとコーヒー

長い長い冬がようやく終わり、気がつけば春も過ぎつつある。

初夏の日射しがまぶしい。

いま住んでいる北陸は、冬が厳しい。でもその分、春から夏に移る季節はとてもドラマチックで美しい。

家の中に差す日射しも、色模様を変えている。

初夏の光を浴びながら、お気に入りのコーヒー豆を挽いてハンドドリップで淹れる。

ちょっと前までは手挽きで豆を挽いていたんだけど、さすがに面倒になってきたので、近ごろはグラインダーを使っている。

それでも、ハンドドリップで淹れると豆が膨らんでドームを作り、あたりにコーヒーの香りがただよう。

お気に入りの音楽をかけるのも良いけど、こういうときは朝の静寂とコーヒーの匂いだけでじゅうぶん。

さて、やりかけの宿題をやらなくっちゃね。Dscf1907

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2024年5月 7日 (火)

M1 Macはいつまで持つのかモンダイ

ぼくのMacは13インチMacBookPro M1 2020年モデルである。メモリは16 GBだ。

これがまあ、よく動いてくれる。

購入したのが2020年。令和2年。

いまが2024年(令和6年)の5月だから、まる4年間使い続けている。

今のところ、ストレスなし。

最近はDTMもごぶさたなので(シクシク)処理に負荷のかかる作業もない。

そうは言っても、ときにはWordとExcelとPowerPoint、写真アプリ、メールソフト、ブラウザを同時に立ち上げて作業することもある。

Zoom、SPSSも同時起動することもある。

それでも、このMacBookProM1 2020はびくともしない。や、正確に言えばレインボーカーソルですか。処理が遅くなったりソフトウェアが落ちたりすることもない。

Netflixやアマプラの動画も余裕で外部ディスプレイで再生できる。

堅牢にして堅実。高い信頼性。

 

今までだとだいたい4年にいっぺんくらいMacを買い換えていたように思う。

が、この機種はまだまだ行けそう。OSやソフトウェアのアップデート具合にもよるけど、あと2年くらいは余裕で行けそうだ。

悪名高いMacのインタフェース問題も、USB3に落ち着いている。

かつてのFireWireとかThunderboltとかlightningとか、いったい何だったんだ。

そういやSCSIなんてのもあったぞ。DVIとかミニDVIとかもあったぞ。

 

この辺、調べたらおもしろいサイトがあった。

The Apple I/O Death Chart - Bobby Owsinski's Music Production Blog

ブログはいつ消えちゃうか分からないので画像も貼っておきます。

S01

ほんと、死屍累々。

FireWireケーブル、いまだに捨てきれず大量に持っています。400も800も何本もあるぞ。

昔のMacもまだ持っているんで、捨てられないぞ。どーすんだ。

 

話がそれたが、M1Macはまだまだ使える。

インフレと円安の影響で値段はますます上がるばかりだが、当面はM1でがんばります。

さてと、仕事に戻りますかね。

 

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2024年5月 6日 (月)

完璧主義と理想主義

久しぶりにリビングソーバーを読んでみた。

"問題飲酒者というのは完全主義者であり、どんな欠点も許すことができず、特に自分自身の欠点には我慢ならない人間だとよく言われる。自分にとって到達不可能な目標を定めながら、それでも、絶対に届かない理想を目指して必死に苦闘する(中略)やがては自分でもそれが手の届かないことを知る。そこで落ち込みやうつ状態に入る。超完全主義に及ばなかった自分に腹を立て、自罰的になる"

Dscf1902

ギクゥッ!

アカン。

完全に当てはまっている…。

参ったね。

 

最近、仕事の量が増えすぎて完全にコントロールを失っている。

ゴールデンウィークは、仕事で終わった。

誰もいない職場で黙々とやり残した書類や残務を片づけたが、まだまだ終わらない。

今さらながら気がついた。

これ、完全に自分のこなせる業務を越えている…。

 

ちょっとだけ言い訳をすると、断れないのである。

今の現場に来てから会議が増えた。現場を代表しているので断れない。

書類、現場仕事、管理業務、育成業務、対外業務。増えることはあっても減ることのない業務。

メールの返信も、即答を忘れるとずるずると1,2ヶ月が経ってしまう。

 

結果的にできない仕事を引き受け、焦げ付き、後始末でさらに業務量が増える。

仕事を断れないのは、自分の弱さゆえか。

あるいは、相手から失望されたくないという我が身かわいさゆえか。

完璧主義と言うよりは、気の弱さである。

自分の限界を知り、認め、その範囲で仕事をする。

できないことはできないと言う方が、安請け合いよりずっと誠実な態度だ。

それは分かっているはずなのに。

 

そろそろ棚卸しが必要な時期になってきているのかも知れないね。

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