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2023年7月31日 (月)

地球温暖化とロックフェス〜2022年7月、苗場でワシも考えた〜

昨年7月、FUJI ROCK FESTIVALに行ってきた。
早割りで3日通し券も手に入れた。P1駐車場もゲットした。
宿も確保し装備も万端。ゴアテックスのレインウェアもトレッキングブーツもアウトドアチェアも、食料も水分もすべて抜かりなし。
問題なく3日間の苗場を満喫する予定であった。
が。
あえなく2日目のお昼で退却。フジロックを楽しめたのは、実質1日目と2日目の午前までだった。

原因は、酷暑である。
10年ほど前、7月下旬の苗場は爽やかな気候であった。
もちろん快晴なら日焼けするし、はしゃげば汗だくになる。
しかし、直射光を避けなければならないほどではなかった。
2022年7月の苗場。
ステージ転換の間、モッシュピットにいる人数は決して多くない。
みな日差しを避けているのだ。
そして数少ない日陰に、多くのオーディエンスが固まっている。

グリーン後方斜面の日陰はハイキングシートとアウトドアチェアで埋まり、例年ならアウトドアチェアが並ぶグリーン後方、通路より前のエリアは明らかに人が少ない。
それでもグリーン後方はまだ日陰に恵まれている方だ。
ホワイト、ヘブン、オレンジ近辺には日陰がない。
わずかな木陰には人が固まり、よほどのラッキーがなければ腰を下ろすことはできない。

ステージ転換の間にモッシュピットエリアにいると、それだけで暑さと日光で体力が奪われていく。つばの大きなサファリハットをかぶっていようが、じりじりと身体に熱がたまっていく。
ポカリ、麦茶などさまざまな水分を用意したが、どれだけ飲んでも身体にみるみる疲労度がたまっていくのが分かる。

かつてのように、草むらに寝ころんで太陽の日差しをまぶたに感じるなどと悠長なことをしている余裕はまったくなかった。

五十代半ばのワタクシ。
これ以上無理をすれば確実に体調を崩すことを確信。
2日目のお昼で苗場を撤退した。
後悔していないといえば嘘になるが、でも無理にあの場にとどまっていても楽しめなかっただろう。
同行した妻には悪いことをした。

地球温暖化は確実に進んでいる。

そのせいで、もはや7月下旬の苗場は快適にアウトドアフェスティバルを楽しめる環境ではなくなった。
体感的には、サマーソニックのいちばん暑さのひどいときのスタジアムスタンディングエリアくらいの感じである。

今年2023年のフジロックは矢沢永吉にフー・ファイターズと、かなりおもしろいラインナップだった。が、参加はハナからあきらめていた。

どんなに素晴らしいラインナップだろうと、快適に楽しめる環境あってこそである。
酷暑環境が前提となれば、日中の参加はあきらめて日没後から会場入りするなどの対策が必要だろう。
気温が30度を超えるアウトドアに十数時間とどまるというのは、アラフィフはもとより、若い年代にとってもかなりリスクの高い行動である。

いまの苗場は、10年前の苗場ではない。

さわやかな高原のフェスではなく、酷暑と体力のバランスを考えた参加の仕方を考える必要がある。
この項つづく。

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