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2022年9月24日 (土)

インプットとアウトプット

何ごとも、新しいことを身につけるにはインプットとアウトプットが必要だ。

インプットはたいせつ。まず新しい知識や考え方、概念の枠組みなんかを知る必要がある。

けど、インプットだけでは物事は身につかない。

実際にそれを行い、失敗したり成功したりして経験を積まなくてはいけない。

アウトプットで実行した結果の手応えが、さらなるインプットのモチベーションになる。

 

12ステッププログラムも同じだ。

どれだけビッグブックを読んでも、読んだだけでは身につかない。

学んだことを現実の生活で使ってみて初めて、それが役に立つことを知る。あるいは、自分のやり方がまだまだ稚拙だと言うことを知る。

自動車運転でもスノーボードでも新しいパソコンソフトでも、最初はぎこちなく、うまく行かない。

でも使っているうちにそれはどんどん手になじんできて、やがて自分を新しい世界に連れて行ってくれるたいせつなツールになる。

 

ただ、ぼくも含めてアルコホーリクは忍耐力が低い。

少しやってみてうまく行かないと、投げ出してしまう。うまく行かないのは自分のせいではない、プログラムが悪い、自分に合わない、古くさい、などなどさまざまな言い訳をしながら、過去のやり方にしがみつく理由を見つけようとする。

過去のやり方にしがみつけば、その先にあるのはアルコール依存症と言う暗い海だけだ。

そのときに役に立つのは「そのやり方はまちがっているぞ」「死ぬぞ」という脅迫的な警告ではない。

あたたかさや優しさ、回復の楽しさだ。

 

ぼくを回復の入り口に誘ってくれたのは、家族の涙でも脅迫的な職場の上司の言葉でもなかった。

ミーティングで楽しそうに笑い、自分の暗い過去でも率直に、時にユーモアを交えて振り返る仲間の姿だった。

それがあればこそ、ぼくは12ステップを学び、AAのやり方で回復しようと決めた。

とにもかくにもへたくそなアウトプットで12ステップを人生に使おうとトライし、うまく行かなければ学び直すモチベーションを与えてくれたのは先行く仲間だった。

 

AAの書物を読むのも、ミーティングで仲間の話に耳をかたむけるのもインプット。

でも、現実の世界でそれをアウトプットし続けるには、仲間というたいせつな支えが必要だ。

アルコール依存症と言う病から回復し続けるために。

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コメント

「ひきつける魅力」ちゅうやつですな!
(*´ω`*)

投稿: k | 2022年9月26日 (月) 21:57

kさん

ザッツライトです!!(^^)/

投稿: カオル | 2022年10月 4日 (火) 08:22

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