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2016年2月12日 (金)

Maybe禁止令

となりの部署に親切な人がいて、ときどき話をしに来てくれる。
いまの仕事はひたすらパソコンに向かっているだけなので、なかなか周囲とコミュニケーションが発生しにくい。大歓迎である。

で、先日彼女と話をしていたときのこと。内容はぼくの業務と、それに関する日本の状況などだ。
しばらく話をしていたら、彼女が突然、真顔でこう言った。

「maybeという語は使うな。その言い方をしたいのならI’m sureを使え」

突然のメイビー禁止令。
理由は分からないが、ネイティブの彼女が使うなと言うのであれば使うべきではないのであろう。
そう言えば、maybeと言う語は、自分とは関係のないことを話すときに使う、という受験英語の記憶がよみがえってきた。
帰ってからwebで調べる。やっぱりそう書いてある。
明日は雨になると思うよ。だったらMaybe it will be rain tomorrow.でいい。
が、明日は仕事が終わると思います。をMaybe I will finish my work tomorrow.(分かんないけどあした仕事が終わるんじゃないかな)では具合が悪い。
Maybe our company will increase our sales in next quarter.(分かんないけど来期は社の売り上げが伸びると思います)とかね。

学校教育のせいにするわけではないが、ぼくが学生の時は、maybeは「たぶん」と習った。言いやすいし、日本語では「たぶん」を使う機会はものすごく多い。謙遜というか、強い断定口調を避けるため、8割方確定していることでも「たぶん」「おそらく」を多用する。必然的に、日本人が英語を話すときにmaybeが使われる頻度は多くなる。
しかし、まわりのアメリカ人のトークを聞いていると、maybeはあまり出てこない。それどころかperhapsもprobablyも出てこない。I’m sureはちょくちょく出てくる。
でも、いちばん多いのはふつうの文法、つまりただの言い切りだ。
「来期の売り上げは倍増すると思います」だったら The sales in the next season is expected to be double.となり、ごちゃごちゃmaybeだのprobablyとか文頭や文末につけない。先の話をしているんだからあくまで不確実だと言うことはみんな分かっている。

そう思ってmaybeを使わないようにしてみると、いかに今まで自分がその言葉を多用していたかが分かる。ここ数日は、maybeと言いかけて「メイ…うぐっ、ぷ、ぷろばぶりー」と言い直すことがしょっちゅうだ。
英語を学ぶと言うことは新しい言語を学ぶことなんだけど、こういう「和製英語」を切り離していくことも必要なのである。
(と言い切ってみる)
教えてくれた彼女にはほんとうに感謝です。

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2016年2月 5日 (金)

英語をいかにして習得するか

さて、英語をいかにして習得するか。これが目下の懸案課題である。
いまやっている英語のトレーニングはいかのような感じ。

・iKnow!で語彙力強化。週6時間目安。毎日1時間やって、週1日はお休み。
・オンライン英会話を毎日一コマ(25分)。が、あまりできていない。月17回程度。
・週1回、夜間有料イングリッシュクラス。2時間半。今週からスタート。
・週2回、夜間無料イングリッシュクラス。1回2時間半。今週からスタート。
・リエゾン(音のつながり)学習のため「モゴモゴバスターズ」を週1回、30分から1時間。

イングリッシュクラスは宿題がきつい。授業時間以外に予習復習で2,3時間は取られる。
加えて、最近はじめたこととして
・1日最低3人に話しかける。
・会議やミーティングでは最低1回発現する。

これを心がけている。

…で、どのくらい効果があるのかというと。

分かりません。


でも、きのう久しぶりに話したとなりのセクションの人に「最初に来たときより英語うまくなったね」と言われたので、多少は良くなっているとは思う。
お世辞は言わないタイプの人なので、こういうことを言われるととてもうれしい。

英語のトレーニング、自分でも上に書き出してみて、ちょっとやりすぎかなと思う。日本の本社から持ってきた仕事に取り組む時間がゼンゼンない。ギターを弾く時間もないぞ。とほほ。

週2回の無料のイングリッシュクラスはとてもありがたいんだけど、続けるかどうか思案中。夜7時から始まるので、ちょうど渋滞ラッシュにつかまる。往復の時間が痛い。
加えて、レベル的にあわない気が。今さらbe動詞の活用や完了形を学ぶのも、まあ復習になって良いのかも知れないけれど、往復の時間などを考えるとちょっとどうなのかという気がする。クラスメイトはぼく以外はすべてヒスパニックで、授業中も休み時間もずーっと母国語(スペイン語)でおしゃべりしている。

有料クラスは割にレベルが高いが、こちらはこちらで、自由にスピーチをさせて文法や発音のミスがあれば、先生がすぐさまストップをかけて修正が入る形式だ。
実にしばしば話を停められる。萎縮しちゃってみな無口にならざるを得ない。
そう言えば、昔習ったピアノの先生がこんな感じだった。とにかくミスタッチの修正にキアイが入りすぎてて、音楽を奏でる楽しさみたいのはあまり感じられなかった。

うーん。
インプットはiknow!と有料イングリッシュクラスのみにして、アウトプットはオンライン英会話に集中すべきか。
オンライン英会話は、最初のころは知らない講師の方とSkypeで話すのがどうにも苦痛だったが、10回ほどやったらすっかり慣れた。講師がこちらのトークを引き出してくれるので、むちゃくちゃな文法や発音でものびのび話せる。
ただ、スクールに較べると最大のデメリット、つまり「自分で積極的に継続しないと、いつの間にかやらなくなってしまう」という点が心配だ。世の中の人のどれほど多くが、会費だけ払って英会話レッスンをまったくやっていないことか。
スポーツジム、英会話、ダイエット。世の中の大半のものごとが、自分で続けるのがむずかしい。その点では、英会話スクールは「スクールに行かなくちゃいけない。宿題をやらなくちゃいけない」という、縛りのメリットがある。

これだけやって、どれだけ英語力が延びるのかは、まさに神のみぞ知るである。
ただ一つ言えるのは、何のトレーニングもしなければ何も変わらない、ということだ。
アメリカに住んでいれば英語が話せる、聞ける、読める、書けるようになるというのは、完全に幻想である。
こちらにきて数年、あるいは数十年経ったという非アメリカ人と何人も話した。中にはネイティブとしか思えない人もいるが、多くは限定的なボキャブラリーと、矯正されていない強いなまりで何とか日々を過ごしているという印象だった。
もちろん、それで不自由がなければそれはそれでいいのだと思う。しかし、込み入った内容のこと、概念的なことだって話したい。アメリカ人同士の会話、独特の言い回しやイディオム、リエゾン多用でペラペラッとしか聞こえてこない会話にも切り込んでいきたい。
環境まかせで、「いつか自然にできるようになる」はあり得ない。
今の英語力では、ミーティングや話し合いで重要なポイントをつかみそこねるリスクが非常に高い。
可能な限り早く、英語力を高めていきたい。


先日、女性の同僚がペラペラっと何か言った。聞き取れない。ソーリー?またペラペラ。またまた聞き取れない。大事な内容かも知れない。聞き逃してはならない。あー、ソーリーソーリー、アゲイン、プリーズ?


「私はトイレに寄るから先に会議に行ってて、て言ってるの!!」

えー、こういうことは避けたいわけですよ。やっぱり。

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