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2015年11月 8日 (日)

ちょっとショックなミーティング

こちらにきて2回目のAAミーティングに行ってきた。
前回とは別の会場だ。地理的にはかなりさびしいところである。
日が暮れて街灯もなく、あたりは真っ暗。スクラップ工場の錆びたフェンス沿いに、人気のない道を15分ほど歩いて会場にたどり着く。会場も電気が付いておらず、真っ暗だ。
ドアの前で大男が背中を丸めてしゃがみ込み、タバコを吸っている。
話しかけてみたら、会場チェアパーソンだった。よかった。
まあ、結果的にはとても良い人だったんだけど、やはり知らない国の知らない会場を一人で訪ねていくのはかなり勇気のいることではある。

この日のミーティングはあまり盛り上がらなかった。集まった仲間は15人ほど。
ミーティング形式はディスカッション。テーマについてディスカッションをするのかと思ったら、他の仲間のスピーチに別の仲間がツッコミ(意見)を入れるという、日本のAAでは「禁じ手」のスタイルであった。
長老格の仲間が、他の仲間のスピーチの途中で意見を述べる。
詳しいニュアンスは分からない。ぼくの英語力ではまったくやり取りが見えない。
しかし、意見を言われた仲間が気分を害したのは理解できた。だって、話し終えたら立ち上がって帰っちゃったもん。
衝撃。
仲間の話の途中で意見を入れる長老。ムッとして帰る仲間。動揺するワタクシ。ありふれた光景なのか、まったく動じないほかのメンバー。
1時間のミーティングが終わると、みんなで手をつないで平安の祈り。
が、これも通常バージョンより相当長い。最後の方は「神の王国がなんたら」とか言っていた。
どこから引用してきたんだろう。聖書だろうか。すこし独自色が強いグループなのかも知れない。

しかし、この日いちばんショックだったのは献金だ。
ミーティングの途中で仲間の一人がバスケットを持ち、献金を募って回る。ぼくがトップバッター。5ドル紙幣を入れる。
次の仲間、1ドル紙幣。その次の仲間も1ドル。
しかしそれ以降の仲間はみな「ノー」と首を横に振って断るではないか。
えっ?!献金バスケットを断るの、アリ?!

15人ほどのミーティングだったけど、結局この日は7ドルしか献金は集まらなかった。
やはりこれがアメリカ、格差社会の一側面なのだろうか。でもみんなタバコは吸っていたし、お金が全くないわけではないだろうし…色んな考えが頭をよぎる。
これまたありふれた光景なのか、混乱するぼくをよそに、ミーティングは淡々と進み、終わった。

アメリカ。AA発祥の地。巨大コンベンションを開催できる国。
職場のメルアドで肩書き付きの実名メールをくれる国。
一方、7ドルしか献金が集まらない国。
頭が混乱しそうだ。

アメリカを論じれる立場じゃないけど、この国のキーワードの一つに「Diversity」という単語がある。ぼくのこちらの職場のオリエンテーションでもこの言葉が取り上げられていた。
「多様性」。人とちがっていること。いろんな種類のものが同時に存在すること。
まさにアメリカのダイバーシティの一面を見た。そんな感慨を抱いて帰路に就いたミーティングだった。

それにしても、人気も灯りもない夜の工場地帯をとぼとぼ歩いてミーティングに行くのはデンジャラスなムードがただよう。今度からはクルマにしようっと。

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コメント

日本にも似た様なミーティングは有りますよ。
ただ、あまり人が集まらないし、来る人を選ぶからね。
昔、ソーバーが長いから喋らなくていいでしょ!と言われた事がありました。
(3年ぐらいの時)
そこでは兎に角長く自分史を語れば、自分の中の心が解放されて、回復するみたいに言ってましたな。
まあ、そこの主の考えでしょうけど。

投稿: k | 2015年11月10日 (火) 15:06

kさん

たしかに日本でも色んなグループがありますからねー。
それにしても、あまりのちがいにガクゼンとしました。まああまりちがいの部分にこだわっても仕方がないですしね。
多様性と言う言葉の一例を目の当たりにして、ビックリしました。

投稿: カオル | 2015年11月14日 (土) 05:43

興味深いですね。某グループではミーティングフォーマットとして、最初に何をして、次にどこを読んで、ここで祈って、ここで結びの言葉を読んで...と細かく決まっていて、日本のグループではほとんどそのとおりに進めています。外国の複数のミーティング会場に参加しましたが、そのフォーマットは世界共通なので、まったく同じだーと安心した覚えがあります。
ご自分に合うミーティング、合わないミーティングというのはどこでもあると思います。カオルさんが心地よいと感じるミーティングがアメリカでのホームグループになるといいですね。

投稿: kana | 2015年11月16日 (月) 10:43

kanaさん

ミーティングの進め方は、たしかにだいたいどこも似たようなものですね。色んなグループがあり、色んなメンバーがいて、結果的にそれぞれがとてもバラエティに富んだものになっています。
言葉の壁はいかんともしがたいですが、早く自分に合うグループを見つけたいです。

投稿: カオル | 2015年11月22日 (日) 20:42

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