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2014年8月 5日 (火)

フジロック2014レポートその2

前夜祭から一晩明けて、フジロック初日。
ことしは出演アーティストも地味だし、人が少ないんじゃないかと危惧していた。
が、予想に反して人はいっぱい。いつものように、グリーン後方はカラフルなシートやチェアで埋め尽くされている。

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これがフジロックだ。ホッとする。

この日はザ・ルミニアーズのライブから見始める。
マムフォード・アンド・ザ・サンの二番手というか、同じ系のバンドである。が、チェロを入れたりしてマムフォードとは差別化を図っているようだ。
メンバーが、とにかく元気が良い。
ピアノの人はアップライトピアノの上に乗って踊り出すし、ドラムも前に来てバスドラを踏み、シンバルを殴る。
なんと言っても、楽曲が良い。
たぶんひげ面のボーカルギターのフロントマンがこのバンドの中心なんだろう。
トラッドフォークのテイストが強いが、バスドラがズンドバとなるあたりは四つ打ちぽくもあり、決して古くさくない。
どこか懐かしく、あたたかく、それでいて枯れていない元気の良さを感じる。
マムフォードが一段落しちゃった感があるので、ルミニアーズはこれからどんどん活躍して欲しいと思う。

さて、今回のフェスの目的はズバリ。

腰痛を悪化させないことである。


目的というとやや語弊があるんだけど、わが最大のミッションであることは疑いようがない。
腰痛を悪化させずにフジロックを乗り切り、月曜日からの仕事に復帰すること。これが最優先課題である。

なのでライブの見過ぎは良くない。何をしにフジロックに来ているのかという気もするが、とにかく見過ぎはダメだ。
と言うことで、ところ天国に移動。
ハイジカレーを食す。

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毎度のことながら美味しい。
ごくふつうの、家庭の味に近いカレーである。このふつうのカレーが、また何とも言えず良いんだな。

カレーを食べ、ところ天国で川遊びする若者を眺める。
ホワイトステージからの演奏が遠く聞こえる。空は晴れ。フジロックに来たんだなと、実感する。

気がつくと夕方になっている。
木漏れ日の中、ボードウォークを通ってヘブンステージへ移動。

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ROVO&システム7を見る。
アーシーで気持ちの良いサウンドだ。システム7はギターテクノという印象が強かったが、こうしてROVOとのコラボを聞くと、彼らが目指しているものはダンスミュージックではなくもっとコンテンポラリー・ミュージック的なものなんだなと思える。
コラボによってバンドの本質が見えてくるのは、何ともおもしろい。

さて、ROVO&システム7を中座して、大森靖子のステージへ移動。アヴァロンである。
知人から「いいからとにかく見ておけ!」とリコメンドいただいたアーティストである。事前情報はそれだけ。何となく、加藤登紀子っぽいフォークシンガーを予想していた。

アヴァロンの斜面に座っていると、突然右手から炊飯器を抱えた若い女性が現れた。
ゴスロリというか、妙なアイドルっぽい服装である。その女性、炊飯器を小脇に抱え、しゃもじでご飯をすくって周囲の客に配りはじめた。

あぶないオンナである。とっさに写真を撮る。

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離れようと思ったが、気がついたらすでに目が合っていた。刺激してはいけない。にっこり笑って手のひらにご飯を受け取る。睡眠剤とか混ぜてあるんじゃないかと一瞬疑うが、食べないわけにも行かない。ええい、ままよ。
むしゃむしゃとご飯を食べる。

なんとこの女性、大森靖子本人でした。パフォーマンスだったのね。
ステージ前方に待ち構えていたファンがあっという間に殺到。みなご飯をもらおうと手を差し出す。ご飯を配りながら登壇する大森靖子。うーむ。かなり意表を突いたオープニングである。

最初はよく分からない金髪の女性とデュエットを歌い、その後は大森靖子ひとりで弾き語り。
内容は、一言で言えば、青春のルサンチマンである。
男性の視点、女性の視点。視点を変えながらも、彼女が歌うのは一定して、都市部で生きる10代の心情だ。
歳の近いコンビニのバイト女性の視線が気になること。ガールフレンドとエッチなことをしたいこと。握手会や放射能といった、周囲をただよう言葉へのかすかな違和感。
自分がどうしたいのか分からないいらだち。何に閉じ込められているか分からないけど、いらだつ。息が詰まる。何かしたいのに何もできない。
そういったことを、ときにつぶやき、ときに絶叫し、大森靖子は語る。
詩的なセンスはとてもいい。いまルサンチマンを抱えている若者、かつてルサンチマンを抱えていたものにとって、彼女の言葉はリアリティを持って突き刺さる。
ギターをかき鳴らし中空に向かって絶叫する姿は、どこか遠藤ミチロウを彷彿とさせる。

40分ほどのステージは、あっという間に終わってしまった。
ときに軽やかに、ときに絶叫して歌う姿はとてもかっこよかった。
終了後、握手と撮影会を開いていた。大勢の若者たちが並んでいた。ぼくは並ばなかったけど、ふと見ると彼女は話しかけるファンにていねいに答え、いっしょに写真を撮っていた。
そう言えばCLASHが来日したとき、大勢のファンと何時間もかかって写真やサインに応えたっけ。
不器用で生きづらさを抱え、大行列のファンに応える大森は、どこかジョー・ストラマーに似ている気がする。

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