« シアトルのAAその3 | トップページ | U2? No, Yow-Two. »

2014年7月 4日 (金)

シアトルのAAその4

シアトルのAA、最終回です。

シアトルのAAで気がついたこと。
コーヒーをポットで置いてある。ミルクも日本のポーションミルクではなく、おおぶりのミルクポットに入ったちゃんとしたミルクだ。
海外のAAを思い返してみるが、イタリアでもオーストラリアでもたいていインスタントコーヒーに粉ミルクだった。
アメリカのほかの州ではどうなんだろう?何となく、コーヒー文化の本拠地、シアトルならではという気がする。
遠慮してコーヒーを飲まなかったが、どうせならごちそうになってくれば良かった。

Img_3040


日本のAAとの共通点。
序文を読んで、BBやきょうを新たにと言ったテキストの読み合わせをして、個人のスピーチをする点。
そう言えば日本でハンドブックをなくせという話題がしばらく前にあったけど、アメリカでもイタリアでも、3章や5章の抜き書きを読み合わせるのは一緒だ。BBの一部を司会用に抜き書きして、司会セットの中に用意してある。ハンドブックのあるなしは、あまり本質的な問題ではないように思う。
全体に、アメリカやオーストラリア、それにバリのAAあたりは「自分たちのグループのことは自分たちで決める」という雰囲気だった。ゼネラルオフィスや全体でなんとかせよ、みたいな雰囲気は感じなかった。
この辺、個人主義をベースに連邦制を取っているアメリカと、集団の和を基調とする(トップダウンや全体の同調をよしとする)日本の気質の違いを見た気がする。
アメリカは「人とちがっていること」、日本は「みんなと同じであること」が是だもんね。

それから、個人の回復の話は国がちがっても同じなんだなと思った。飲んでいたころの悲惨な話。どうやって回復の道にたどりついたかと言う話。プログラムを使って、日々を生きている話。
米国だからと言って誰もがBBを暗唱しているわけでもないし、ステップの話ばかりしているわけじゃない。国は違えど、ミーティングで分かち合われていることはいっしょだ。

しかし、相違点も目立った。
ジョン・Wの話は衝撃的だった。回復、スピリチュアリティ、神概念、そういった抽象的な事柄に対して非常に現実的かつ確固たる答えを持っていた。
ぼく自身、ニューカマーからスピリチュアリティや神概念について同じ質問をされたとき、彼と同様にすらすらと信念を持って明快に答えられるだろうか?自信がない。しどろもどろになってしまいそうな気がする。
他の仲間の話からも、12ステップやAAという共同体のあり方についてみな明確な信念を持っていることがうかがえた。
単なる「日々の出来事の報告会」ではない、回復という目的、そのために自分たちは何を求めて集っているか、そういうはっきりした目的意識を持った人たちが多かったように思う。
「共通の目的を持った集まり」の雰囲気が、ミーティングの会場中にみなぎっていた。

それから、とにかく明るい。ポジティブだ。
「ニューカマーに話しかけた方が良いかどうか」論争は、ここにはない。とにかく話しかける。説明する。相手が何を求めてきたのかを聞く。
聞かれた方もしっかりと説明をする。この辺は、自己主張と議論の国アメリカの特徴でもあるんだろう。
それにしても。それにしてもうらやましい。
ニューカマーはばんばん聞く。先ゆく仲間もいろいろ話す。会話を通して、相互理解が深まっていくのが分かる。
「分かるまで通い続ける」ではなく、分かるまで聞く。説明する。
そりゃそうだ。黙って見ていればいつか背中で分かる。そうできるひともいるだろう。でも、ちゃんと説明してもらえなければ分かってもらえるはずがないのだ。
ニューカマーを後ろの席に座らせて誰も話しかけず放っておく、そんな日本的な光景はなかった。

ポジティブであること。コミュニケーションを通じてきちんとAAの説明をすること。書籍やパンフの読み上げではなく、自分の言葉で。
ミーティングのさまざまな場面で、あるいはスポンサーシップを通じて、新しい仲間にプログラムを手渡すこと。そうすることで自分自身も回復していけること。
あらためてAAの良さ、AAの目的を確かめることのできた体験だった。

|

« シアトルのAAその3 | トップページ | U2? No, Yow-Two. »

コメント

充実したアメリカのAAだったようですね!

単なる「日々の出来事の報告会」ではない、回復という目的、そのために自分たちは何を求めて集っているか、そういうはっきりした目的意識を持った人たちが多かったように思う。
「共通の目的を持った集まり」の雰囲気が、ミーティングの会場中にみなぎっていた。

いくら日々のミーティングで序文を読んでいても、これが抜けてしまっては元も子もないですね(^_^;)

まだまだ、カオルさんのシアトル記を消化できていませんが、良い刺激をもらっています!ありがとうございます(^^♪

投稿: とおる | 2014年7月 4日 (金) 19:02

とおるさん

長い記事を読んでいただき、ありがとうございます。
日米AAの相違点を中心に書きましたが、同じプログラム、同じ病気、相似点もたくさんありました。
アメリカのAAは見習うべきことはありますが、壁は思った厚くはないなとも思いました。
縮こまらずに、どんどん新しい取り組みをやっていきましょう。

投稿: カオル | 2014年7月 4日 (金) 19:20

いい経験されましたね(⌒~⌒)
羨ましいです。
やはり、回復は明るい雰囲気が一番ですね…

投稿: アポ | 2014年7月 4日 (金) 23:56

アポさん

明るくてオープンマインドでフレンドリー。そういう気質がたしかにシアトルのAAにはありました。
国民性もあるけれど、そういう伝統があるんでしょうね。
ほんと、いい勉強になりました。

投稿: カオル | 2014年7月 5日 (土) 04:35

日本と決定的に違うのは、スポンサーリストが、最初から、あるということですね。ニューカマーが、一対一のとれる会場には、簡単な霊的道具が、もうそろっているいるから、テーマミーティングで事足りるんですね。スポンサーを育てないといけないし、すぽんさーなんていらないといってる日本とのこの差は、なんでしょうか。日本にAAが、持ち込まれた歴史を見直す必要があります。断酒会との調整もいるのではないでしょうか。わたしは最近、無知は恥といわれますが、無知は罪だと思うのです。日本のどこのAAにいっても、スポンサーリストがあるなんて、夢のようです。いいお話しをありがとうございました。

投稿: みよしけいじ | 2014年8月11日 (月) 01:01

けいじさん

ごぶさたです!
読んでくださりありがとうございました。
ぼくは一概にアメリカ万歳、日本ダメダメと言うつもりはありません。
日本は日本の文化を背景にしていますので、アメリカ人のようにポジティブに、初対面でばんばんコミュニケーションを取るのはむずかしいかも知れません。
けど、スポンサーシップなど、見習う点は多々あると思います。
日本のAAは自己完結せず、どんどん変化していけると良いですね。

投稿: カオル | 2014年8月11日 (月) 11:43

こんばんは、FBを離れて淋しい期間でしたが、ひいらぎさんのメールでしりました。シアトルはカナダの国境付近に宿をとったものですから、警備隊船がうろうろしていたのを思い出します。タバコを吸うのに、苦労したのを思い出します。成田で、ライターをとられ、シアトル空港内も禁煙、迎えの車も禁煙、会議中ももちろん禁煙、ホテルも禁煙、なんせ、マッチもない、街に出て、クリスマスのろうそくの火をいただいて、息を吹きかえしたのを思い出します。シアトル球場にはいかれましたか、とうじはイチローの大きなポスターが球場の外にありましたが、いまは、岩隈のポスターがあるのでしょうね。日本のAAもスポンサーシップがとれるようになれるといいですね。

投稿: みよしけいじ | 2014年8月12日 (火) 01:26

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/35048/59924597

この記事へのトラックバック一覧です: シアトルのAAその4:

« シアトルのAAその3 | トップページ | U2? No, Yow-Two. »