気仙沼ジョグ
毎月一回、岩手県の沿岸部に出張している。
風景の変化は驚くばかりだ。毎月訪れるたび、景色が変わっている。何もなかった津波後の原野が次々と整地され、工事が始まっている。
とくに陸前高田は、ちょっと前は見渡すばかりの野原だったが、いまは巨大な工事現場という風情である。
縦横無尽にトラックが走り回り、町中が土埃にまみれている。無数のクレーン、無数の重機がうなりを上げている。
数年後には、震災の爪痕はすっかり姿を消しているだろう。
今回、気仙沼に宿泊した。
町中、港中が電飾にあふれ、光り輝いている。ひっそりとした町並みを予想していただけに、意外だった。
一方で、朝ランしていると次々と震災の爪痕が見つかる。
破損したコンクリート。うち捨てられた商用ビル。そして基礎部分だけを残して消えた、たくさんの建築跡。
何とも言えない気持ちになる。
ジョギングをしていると、クルマや徒歩では見えない風景が見えてくる。
土埃にまみれて走るうちに、消えた町の跡、新しい町並み、そしていま生まれつつある新しい町が見えてくる。
ぼくにできるのは見続け、忘れないよう心にとどめることだけだ。
忘れてはいけない風景がここにある。
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コメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
投稿: 株式投資 | 2014年1月18日 (土) 10:59