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2013年11月19日 (火)

会いたい人に会いに行く

あるアルコホリクの言葉。

自助グループという場所に行くんじゃない。ステップだプログラムだと言っても結局は、そこに来ている「人」に会いに行くんだ。
だから医者やケースワーカーがなんと言おうと、そこに会いたいと思える人がいなけりゃ、もう行かない。

どれだけソーバーが長いかなんて、新しい仲間には分からない。関係ない。グループが大きいだの小さいだのも、たぶん関係ない。
ただ、またこの人に会いたいと思えるか、会い続けたいと思えるかだ。
BBに書いてあること、つまりぼくたちが霊的な目覚めを体験し、アルコホリズムから解放されていること、あたたかさと思いやりと共感を持っていること、他の人の役に立ちたいと心の底から願っていること。
そういうことが伝わらなければ、たぶん新しい仲間は来ないだろう。
医療や福祉の関係者は、AAが回復に必要な「場所」だと伝えることができる。
けど、どこに行けばどんな回復の姿を見ることができるのかは、教えることができない。
回復の魅力を伝えることができるのは、回復した(回復中の)アルコホリクだけだ。

きょうのエントリーは自戒の意味で書いた。
回復の魅力を、ぼくたちはどれだけ伝えられているだろう?
医療や福祉から命じられてイヤイヤ来たアルコホリクに、また会いたい、この場所に来たいと思わせることに成功しているだろう?
背伸びやハッタリではない、ほんとうの回復に近づいているだろう?

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コメント

こんばんは、寒くなりましたね。

ある程度酒が止まり、アルコールパワーが抜けたら
誰でも回復した振りは誰でも出来るんですけどね…。

惹きつける魅力と言いいますが、それはアルコール
を止めた事で、人としての魅力を身に付ける事では
ないかと思っています。

そしてそれは普通の社会でも魅力として、通用する
んだと思います。

社会で通用しなければ、それは回復した振りでしか
ないと思っています。
その社会がアルコホリックだけの社会でなければ、
編み物のサークルでも十分だと思いますよ…。

投稿: k | 2013年11月19日 (火) 21:55

kさん

ありがとうございます。
ほんと、そのとおりだと思います。アルコホリクは(自分はともかく)他人の背伸びや尊大さは敏感に察知しますもんね。
ほんとうの惹きつける魅力、ほんとうの回復こそが新しいアルコホリクのハートに触れることのできる唯一のものなんでしょう。
立ち止まらずに回復し続けたいものです。

投稿: カオル | 2013年11月19日 (火) 22:08

はじめまして、こんばんは。
AAに通うようになって1年半経つものです。

たったの1年半しか経っていないのに、生きることも死ぬこともできなくて、ほかにどこにも行くところがなくなって、這うようにして、(でもイヤイヤ)AAの会場に行った日の感覚が、だんだん薄れてきている感じがします。

ミーティング毎日出て、テキスト読んで、ステップ踏んでるつもりになって、なんとかやっているんですけど、あの日酒を止めたいとだけ願っていたのが、よく生きたい、霊的に回復したいと、すごく欲張りになっているような気がしています。

今日のミーティングで、病院を退院した方が2名ワンディメダルをもらっていました。
言葉にできない感覚をよみがえらせてもらえた経験でした。

これからも、また読みに来ます。
お元気で。

投稿: ぴあにしも | 2016年10月27日 (木) 00:45

ぴあにしもさん

古いエントリーにも関わらずコメントをいただき、ありがとうございました。
1年半、いいですね!
自分も1年半のころはよくばりだったり、希望と不安が入り交じっていたり、色んな気持ちをビビッドに感じていました。
ぴあにしもさんが1年半のときに考え、行動したことが、あとあとのソブラエティの形を規定するような気がします。自分の場合はそうでした。
色んなよい仲間に会って、よいソブラエティを形作ってくださいね!
このブログもちょっと息切れしていますが、細く長く続けていきます。
ぜひまた遊びに来てください。
読んでくれてありがとう!

投稿: カオル | 2016年11月 4日 (金) 21:07

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