故郷は遠くにありて思ふもの
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて 異土の乞食(かたゐ)となるとても
帰るところにあるまじ
室生犀星の有名な詩だ。ふるさとは、遠くからなつかしく思うもの。
たとえ異国の地の乞食になっても、けっして帰るところではない。
室生犀星はどんな気持ちでこの詩を書いたのだろう。じっさいに故郷に帰って、なにか失望するようなできごとでもあったんだろうか。
「異土の乞食(かたゐ)となるとても」のところに、強い決心を感じる。落ちぶれて乞食になってもけっして故郷には帰らない。帰らないけれど、悲しく歌い、思う。
ここんところがいいよね。
故郷を離れた者の意地、それと隣り合わせの郷愁がよく表現されている。
我が身をふり返る。
故郷から裏切りのそしりを受けたとしても、成すべきことを成すべし。
やるべきことをやるだけ。
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コメント
男兒立志出郷關 男児志を立て郷関を出ず
學若無成不復還 学若し成る無くんば復た還らず
埋骨何期墳墓地 骨を埋むる何ぞ墳墓の地を期せん
人間到処有青山 人間到る処青山あり
福島の人に山口県の人の漢詩ですが^^
投稿: ひいらぎ | 2013年4月17日 (水) 13:44
ひいらぎさんたら、博学ですねー。
ググってやっと意味がわかりました。
「学若し成る無くんば復た還らず」
ここにグッと来ました。
ありがとうです!
投稿: カオル | 2013年4月17日 (水) 15:58