COUNTDOWN JAPAN 12/13の感想(2)
COUNTDOWN JAPAN、29日の最後はフラワーカンパニーズを見ることにした。
一曲目から「真冬の盆踊り」で盛り上がる。
この曲の演奏はラスト付近というお約束を裏切る、のっけから意外な曲でスタートした。
必殺技をいきなり出してしまってだいじょうぶなのか?あとの曲は残っているのか?と、心配になる。
けど、なんの心配も要らなかった。
セットリストは、以下の通り。
1.真冬の盆踊り
2.はぐれ者讃歌
3.ビューティフルドリーマー
4.ロックンロール
5.エンドロール
6.チェスト
7.恋をしましょう
8.サヨナラBABY(アンコール)
もう、何と言うか、名曲ぞろい。圧倒的なクオリティの新曲の数々。
深夜高速がなくても、東京タワーをやらなくても、この胸の中だけを歌わなくても、これだけすごい曲をやれるのである。
とくにエンドロール、アンコールのさよならBABYは圧巻だった。
歌詞が素晴らしい。メロディがせつない。バンドの一体感がハンパじゃない。
ライザ・ミネリが音楽を始めたきっかけとしてこんなエピソードを語っていた。
はじめてシャルル・アズナブールのステージをみたとき、一曲一曲がまるで一本の映画を見ているように感じた。と。
フラカンを見て、同じ感想をぼくもいだいた。
どの曲も、一本の映画に匹敵するくらいのドラマが込められていた。
まちがいなくフラカンは日本のロックの完成形のひとつである。
ギター、ベース、ドラム、ボーカルという、使い古されたロックバンドのフォーマットで、まだまだこれだけ表現できることがある。表現できるひとたちがいる。
バンド結成以来25年の歳月が経ちながら、どんどんクオリティの高い楽曲を作り続けている。
すごいことだ。
フラカンのステージを見るたび、泣きたくなるくらいの感動と希望をおぼえる。
荒吐でも、幕張でも、ソロライブでも。
10代のセンチメンタリズムを40代の表現力で演奏できるバンド。それがフラワーカンパニーズである。
終演後、機材が撤収されても若者たちがステージを見つめ、記念写真を撮っていた。
彼らの姿に、フラカンのエモーションがたしかに伝わっているのを感じた。
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