またしても地震
きょうは仕事を早上がりして実家に行くことになっていた。
が、新幹線に乗っている途中で急に周囲が騒がしくなった。あちこちのケータイ電話がブーブーと緊急警報を出しはじめた。と、ぼくのiPhoneも鳴りはじめる。地震が発生したらしい。
と、見る見るスピードを落として新幹線が停止した。宇都宮を出たばかりである。
あれ、と思うまもなく電気も消えた。まっくらだ。
車内アナウンスが放送される。東北で地震が起きて安全停止したこと。送電が止まって停電していること。
あれま。
これはかなり大規模な地震にちがいない。
待つことしばし。
わりと早めに電気は戻ったが、新幹線はなかなか発車しない。そりゃそうだ。安全確認しないうちは運行を再開できないもんね。
これは、サイアク車中泊かも。
同じことをほかの乗客も思ったらしく、すぐに回ってきた車内販売のカートが見る見る減っていく。
あわてて自分もお菓子、お茶を確保する。
東北で地震があり、津波の可能性もあることをアナウンスが告げる。しかし詳しい情報は分からない。
こういうとき、インターネットは便利である。facebook、twitterで次々と情報が入ってくる。こういうときに即時性の高いメディアはネットだと思っていたが、その中でもさらにSNS系の方が速い。
ライブドアニュースやヤフーのトップページは地震関係の情報がなかなか入らなくてイライラ。
どうやら青森から関東にかけて、幅広いエリアで地震が起こり、津波の可能性があることが分かる。
まさか3.11の再来では…
心配していたが、そこまでには至らなかったようだ。
車内アナウンスも点検が終わり、各地で運行が順次再開していることを告げはじめた。
結局、1時間ほどで新幹線は動き出した。ホッ。
が、ダイヤが大幅に乱れ、あちこちの停車駅で足止めをくらう。結局、いつもは1時間半もかからない道のりが、倍もかかってしまった。まぁ、それで済んだのは不幸中のさいわいというべきか。運航再開に至る道のりはかなりきびきびした印象があった。さすがJRの技術力。
なんとか無事に実家にはたどり着けたけど、いろんなことを考えた。
震災の記憶が薄らいでいたつもりはなかったけど、こうしてまた地震で生活に影響が出ると、当時の記憶がまざまざとよみがえってくる。
あの非日常感覚。現実がもろくて、目の前のたしかなものが実はあっけなく崩れ得るんだという感覚。
あの震災の影響で持ち物は少なく、シンプルに生きようと決めたのに、気がつけばまたいろんなモノに囲まれて暮らしていること。
日々の暮らしでいつしか忘れがちだけど、あの震災の時の何とも言えない気持ち、忘れたくないものです。
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