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2012年8月24日 (金)

長期離脱症候群に思う

水澤先生の講演のときに聞いた長期離脱症候群。
もう一度、ウィキペディアのリンクを貼っておく。

長期離脱症候群 - Wikipedia

アルコールが切れてしばらくは、自力ではもとの気分に戻れない。イライラ、急に高ぶる、他人の一言にすぐに腹を立てる、ストレスに支配されやすいなど、ささくれた気分が続く。
そして即効性があり、激しさのある代替物でそれを埋めようとする。激しい恋愛などで。

自分のことを思い返すと、最初の1、2年はまさにその通りだった。
妻と知りあったのも、酒が止まってわりとすぐである。
当時、恋愛はソーバー3年を過ぎてから、と言うのがAAの常套句だった。AAメンバーに聞くと、そろって2年ないし3年酒が止まってから、と言う答えが返ってきた。
でもその理由を聞いても、少なくとも当時のぼくが納得できるような答えは得られなかった。
ぼくも妻もこのまま付き合って良いものかどうか、真剣に悩んだ。
妻もあちこちでアディクションに詳しい知り合いに相談したが、やはり答えは同様だった。
ぼくはおおいに憤慨した。人の恋路にまで口を出す資格が自助グループにあるものかと。
でも、恋愛でスリップする仲間を見るにつれ、不安になった。「自分はちがう」と強がってみたところで、不安は消えなかった。
で、結局のところ「気をつけながらつきあう」と言う、何だかよく分からないところで交際をスタートした。

で、われわれの恋愛は失敗だったか?否。
大成功である。ぼくは最良のパートナーを見つけたと自負している。

ではなぜ、13ステップを転げ落ちずに済んだのか?
仕事をしていたから?カオルさんはおとなしい草食系だから?
ノンノン。AAのおかげである。

即効性があり、激しいもの。
ぼくにとってそれは、AAだった。
AAメンバーの話す回復の物語は、どれも刺激的だった。驚きと発見の連続だった。
最初はおずおずと、そして次第に自分から、ぼくはミーティングやラウンドアップを回りはじめた。そこで出会う仲間、聞いた話に、ぼくは酔っぱらったように熱狂した。仲間とのフェローシップも、とてつもなく楽しかった。カラオケもスノーボードも夏のバーベキューも、いまだに印象深く記憶に焼きついている。
最初の数年は、まさに感動の連続だった。イヤなことや憤慨することもあったけど、それも含めて刺激的な日々だった。

AAの初期メンバーの熱狂は、まさにこれだったんじゃないだろうか。
後期離脱症候群。イヤな言葉だ。
でもピンチはチャンス。
渇いたこころ、即効のドラッグを求めるこころにAAがぴったり合えば、それは抜群の回復のブースターになるんじゃないだろうか。
「ええ〜?!この人が昔はそんなヒドイことしていたの?!いまは仏さまみたいな人じゃん!」って、いまだに感動しますもんね。セミナーに行くと「石を投げれば『歩く奇跡』にぶつかる」って言うし。

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