扇風機とロボット三原則
神奈川に越してくるとき、景気良くものを捨ててきた。
引越しは断捨離の良い機会である。不要なものをヤフオクで売り払い、あるいは友人に引き取ってもらい、使えなさそうなものは処分した。
ものを減らす、捨てるのは一種のカイカンである。部屋を埋めていた占拠物が減ると、みるみる空きスペースが増え、見違えるように部屋が広くなる。
が、正直、いささか断捨離ハイになっていたようだ。
クローゼットを見ると、休日用の半袖シャツが1枚しかない。
道具箱を開くと、ハンダゴテなどの工作道具が丸ごとなくなっている。
そしてなんと、扇風機がないではないか。
思い出した。
扇風機、首の固定が悪くなっているし、どうせ引越し先にはエアコンが2台もついているんだ。捨てっちまおうぜ。
そう考えて捨ててしまったのだ。
今にして思えば、緩んでいるねじを増し締めしてほこりを払えば、じゅうぶんに使えるものだった。ああもったいない。
まぁ仕方がない。学生時代に購入したもので、もう25年も使っている。完動品だったが、天寿を全うしたと考えていいだろう。新しい製品の方が省エネ化も進んでるだろうし。
で、Amazonで新しい扇風機を購入した。
その名も東芝、F-LP10。白い機体がガンダムUCを思わせるナイスガイだ。リモコンもついている。温度計もついている。電源オンのタイマー、オフのタイマーと両方ついている。先代に比べると、初代ザクとガンダムUCくらいスペックアップしている。侮りがたし。ううむ。
・・・しかし。
扇風機に「現在の温度」「設定温度」の項目って、どうなんだろう?
設定温度を20度にしたら、20度になるまで扇風しまくるのだろうか。かなわぬ夢と知りながら、35度の真夏日でも20度を目指し、壊れるまで激しく扇風し続けるのだろうか。
それは一種の自殺じゃないかという心配が。
そう言えばSFの巨匠アシモフ先生がロボット三原則ってのを作ってて、その中で
「ロボットは第一条、二条に反しない限り自己を守らなくてはならない」ってのがあったな。
この東芝F-LP10にはぜひ、ロボット三原則回路を備えるべきだと思うのだがいかがなものか。
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