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2012年6月 2日 (土)

書類タワー

先日、上長に呼ばれて別室に通された。
ミョーにフレンドリーな態度だ。イヤな予感がする。ふだんほとんど会話のない人なのに。
初めて入る部屋に通された。ここに未処理の書類が置いてあるから、時間を見て処理をして欲しいという。
その書類は業界だったら誰もが知っているもので、ここに来て以来ぼくは一件も処理していない。
いったい誰がぼくの分を処理していたのか、ずっとふしぎに思っていた。

誰も処理していなかった。ぜんぶそこに積み上げられていた。

書類の山の上に、職員の名前が書かれた紙が置いてある。
ひときわ目を引く、ぼくの名前が書かれた山。山というか、塔である。タワーである。マイ書類タワー。
そりゃそうだ、4月以来一件も処理していなかったんだから。

衝撃のあまり、思わず膝から崩れ落ちそうになる。プラトーンのポーズを取りそうになる。
なんだか恥ずかしい気持ちになる。ゴミ収集の日に、うちのゴミだけ取り残されているのを見たような恥ずかしい気持ち。

上長はぼくの名前の書類タワーには言及せず、処理が終わった書類を移動する場所を指さし、手短に説明を終えた。
いっしょに戻る道すがら、トイレが目に入るとさっと身を翻し、中に消えていった。
むむぅ・・・。世の中とはこういうものか・・・。

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コメント

いい経験をされましたね。
次から気をつけてくださいね。

投稿: アポ | 2012年6月 3日 (日) 12:03

アポさん

ありがとうございます。イヤー、いい経験というか、世の中には「まさか!」と思うようなことがあるのですね。
その瞬間は衝撃が駆け抜けましたが、まぁ、いい土産話ができたと思っておもしろがっています。

投稿: カオル | 2012年6月 3日 (日) 13:37

おお、なんと気持ちの伝わる表現でしょう。

> ゴミ収集の日に、うちのゴミだけ取り残されている

投稿: ひいらぎ | 2012年6月 4日 (月) 09:34

ひいらぎさん

ありがとうございます。
ゴミの件は、つい先日に体験した実話です。ガクゼンとしました。
歳を取るにつれ、立ち直るのに時間がかかるようになってきています。
(;´д`)トホホ…。

投稿: カオル | 2012年6月 4日 (月) 12:01

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