2年のバースデイ
先日、スポンシーの2年のバースデイミーティングの司会をさせていただいた。
司会をしながら、仲間のこと、自分のこと、色んなことが頭をよぎった。
自分がAAにつながって2年というと、ようやく1年のバースデイを迎えて数ヶ月経ったくらいだ。
再飲酒ばっかりしてて、最初の9ヵ月は酒が止まらなかったのだ。
2年の頃の写真を見てみた。
まだ結婚前の妻とデートしていたり、仲間とイベントに出かけていたり、前スポンサーとゲレンデに行っていたり、職場バンドでギターを弾いたりしている。
やっていることは、いまとあんまり変わらない。
でも当時はうっ屈した気持ちがどこかにあって、常にやるせなさや孤独感と暮らしていた。
仲間といっしょにいても「どこかちがう」と思っていたし、バンドをやっていても、仕事をしていても、妻と過ごしていても、自分がいまいるべき場所はここじゃないと言う思いがあった。
最近AAにつながってくる新しい仲間はどうなんだろう?
色んなタイプのメンバーがいるし、抱えている問題もさまざまだ。
でも、自分で自分の人生が生き切れていない、本来あるべき自分から遠く離れてしまっているという感覚は、きっと変わっていないんじゃないだろうか。
2年を迎える仲間。彼がここまで来た道のりを思うと、驚くことばかりだ。
ずいぶん変わったな、と思う。成長し、タフになっている。
少しずつだけど、自分を許し、他人を許せるようになってきている。
彼を見ていると、自分には決してできなかったことを神がやっているということがよく分かる。
成長。
アルコホーリクが酒にまみれてストップしていた人生が、回復とともに一気に進んでいく。
それは、しんどいことでもある。
成長には、痛みが伴う。何の痛みも掻痒も感じずに成長することはできない。
前に進もうとし、現状を変えていくには、こころの中の葛藤と向き合わなくっちゃ行けない。
しんどいことだ。
しんどいけど、痛みを感じた分、それに見合う価値が、成長が手に入る。
何ごとにも対価は必要なのだ。
そして、払った対価に見合うだけの成長を、少なくともぼく自身はたしかに、AAからもらってきた。
もちろん、痛みばかりじゃない。成長の旅は驚きと発見の旅だ。
ぼくの最初の何年かは、まるでジェットコースターに乗っているようだった。目まぐるしく出会いがあり、発見があり、傷つくことがあり、思いがけない笑いがあった。
旅はまだ始まったばかり。
ひとりではつらい旅路も、仲間がいればきっとだいじょうぶ。ゆっくり進んでいきましょう。
ハッピーバースデイ。
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