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2011年12月28日 (水)

ハイスクール・ララバイ

4月の転勤の関連で、卒業証明書を発行してもらいに高校に行ってきた。
校舎に入るのは、実に24年ぶりである。
が、まったく懐かしさも感じなければ思い出もよみがえってこない。
ふつうだったら、久しぶりに出身校に足を踏み入れたら、なにがしかの感慨が去来してもいいはずなのに。
校舎の中をのぞいてみる。
冬休みで人気のない教室に長く差し込んだ冬の陽射し。廊下の片隅に置いてある竹刀の束。陰鬱な事務室と校長室のドア。見知っているといえば見知っている。でもそこに伴うはずの感情が湧いてこない。見知らぬ工事現場に散乱した工具を眺めているのと変わらない。
見ているうちに、苦しい気持ちになってきた。

思い出した。
ぼくはこの学校が大嫌いだった。学校も、教師も、そこに集まっている生徒も、なにもかも嫌っていた。
ほとんど誰とも口をきかず、休み時間は机に突っ伏して周囲の声に耳をふさぎ、授業が終わると一目散に自宅に帰ってロックを聴いていた。
学校にいると自分がどんどんくだらない人間になっていきそうで、たまらなく息苦しかった。
2年の終わりごろから演劇部に関わり、少しずつ友人ができたけど、高校生活の大半を他人を遠ざけ、「オレはあいつらとはちがう」と言い聞かせることにエネルギーを費やしていた。

その結果、25年ぶりに母校を訪れても思い出すべき楽しい記憶がない。そういうさびしい人間になったのである。
怒り、孤独、さびしさ、自己憐憫。ぼくが本格的に酒を飲みだしたのは20歳ごろだけど、きっとアディクションの根っこはこのころからあったんだろうな。

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