ゆかいな「こりゃダメだ3人組」
先日、AAに同時期につながった仲間と久しぶりに会った。
ぼくはスリップを繰り返していたが彼はノースリップなので、彼の方が少しソーバーが長い。でも同期というのはうれしいものである。
ぼくと彼、そしてもうひとりの仲間は、当時「こりゃダメだ3人組」と言われていたらしい。
どうも先行く仲間たちから見ると、いかにも回復しなさそうに見えたようだ。
10年前の話である。
まともな回復をしているかどうかはともかく、いまのところぼくも彼も飲まずに生き長らえている。
あとひとりが誰だか分からないが、こりゃダメだ宣告を受けた3人の2人が飲まずにAAに10年通っているんだから、まぁ先行く仲間の見込みは豪快に外れたといってさしつかえないだろう。
AAに通っていて思うのは、誰が回復するかという予想はたいがいあてにならない、と言うことだ。
悲惨な飲酒体験をくぐり抜けてAAにたどりついても、すぐに来なくなってしまうひともいる。
仕事も家庭も失わず、深手を負わずにAAに来て、そのまま順調にすすむひともいる。
かと思うと、まったく逆の場合もある。
最初の印象なんて、あてにならないのだ。
以前、松本俊彦先生のお話で、自助グループ(だったかアディクションプログラムだったか)に参加した理由が自発的か非自発的かは、ドロップアウト率と関連しないと聞いた。
まわりに言われていやいや参加でも、自分から行く気持ちになっても、継続する率は変わらない。
ひとの「気持ち」はたいせつだけど、気持ちなんて変わる。初期動機なんてすぐに薄らいでいく。
アル中さんは別名「コロコロ病」と言われるだけあって、コロコロ気持ちが変わるもんね。
最初の見込みなんてあてにならない。
ただひとつ、続けていればどうにかなる。
ステップが受入れられない、神概念が気に入らない。こんなアル中の集まりなんて来たくない。ニューカマーがそういうことを言うのは、ある意味当たり前のことだ。
ただ、ミーティングにつながってさえいれば、そのうちチャンスはやってくる。
そう考えるとやっぱり、回復の手助けはまずミーティングにつながる手助け、なんだよねー。
しかし「こりゃダメだ3人組」かぁ。当時のこういう話を聞くのは楽しいねー。
10年前の自分は、ロケンローなかっこうでミーティングに行っていたもんな。ペイントジーンズに革ジャンとか。ははは。
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