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2011年11月23日 (水)

わたしたちは憎悪とともに暮らしたくありません

最近感動したこと。
ドイツのメルケル首相がネオナチの連続殺人事件について発信したビデオメッセージ。

わたしたちはまだ、憎悪のイデオロギーをおおくの人々の頭から追いだすことができていない、ということです。(中略)わたしたちはこの国において、わたしたちの国において、憎悪とともに暮らしたくありません。そのようなひとを顧みない考え方を、わたしたちは取り入れません。

今月に入って発覚した、ネオナチによるトルコ移民の連続殺人事件についてである。ちなみに殺人自体は00年から07年にかけておこなわれたようだ。

ネオナチ連続殺人に関するメルケル首相のビデオメッセージ - YouTube

犯人を、犯行グループを処分すれば正義が成しとげげられ、問題は解決する。そういうアメリカ的なマチズモから一歩も二歩も成熟した、大人のメッセージだ。
オサマ・ビン・ラディンが殺されたとき、カダフィが殺されたとき、TVにはそれをよろこび賛同する海外の映像が映し出された。笑顔で手を振り、通りにくり出す人びと。日本の大手メディアも、積極的に賛同はしないものの、おおむね追認する論調だった。
暴力を暴力で解決すること、憎悪する人びとを憎悪すること、力による抑圧をより大きな力でねじふせること。
それがより大きな暴力と憎悪を生みだすことをわれわれは歴史から学んだのではなかったのか。
にもかかわらず、ここ数年はハリウッド映画まがいの復讐劇がこの世界のトレンドになっている。
マッチョな反共・軍事政策をおこなったレーガンは当時さまざまな批判を受けたが、いまやそれ以上だ。
現代社会はいつから暴力を肯定するようになったのだろう?
メルケル首相は続けていう。

ですからわたしたちはいつでもはっきり言うでしょう - わたしたちは憎しみに対抗して、人間性を、人間の尊厳を、法治国家をおしたてます、と。

メルケル首相のメッセージを見て、ぼくはホッとした。
こういう考えを持つリーダーがいる。高い理念を持ち、発信できるひとがいる。
ほんとうに、憎悪とともに暮らしたくないもんね。

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