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2010年5月31日 (月)

ボウッと1日

引き続き休養中の日々を過ごしている。
外に出る気力が湧かない。
まったく外の空気を吸わないのも身体に悪いしミーティングも行きたいんだけど、どうにも身体が言うことを聞かない。
抗うつ剤のせいか、やたら眠い。
朝、妻の出勤を見送り、ちょっとうたた寝をしてネットを見ていると、あっという間に日が沈む。
朝の陽射しが昼になり、夕になり、暮れて行く。
さらさらさらさら。
起伏のない1日が過ぎていく。

きょう担当医に言われた。
上司と相談して、業務量を減らすこと。
頼まれ仕事とか無用な書類はカッコつけずに断ること。
このままだと潰れるのは時間の問題だ。この次はこんなもんじゃ済まない、と。

かえってホッとした。
権威のある第三者にそう言ってもらえると安心する。

夕方、職場に電話。
支社トップから、引き続き今週いっぱい休養するように、とのこと。
気が引けるが、ありがたく御意向を頂戴する。

案じても仕方なし。
いまはもがかず、充電を待とう。

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2010年5月29日 (土)

Depression.

今週は月、火と出勤したが、そこまでだった。
火曜の午前中に、ハードな面接があった。
暴力的な人びとに囲まれ、罵声を浴びせられ、身体をつかまれた。
周囲にはスタッフもいたが、あまりの事態に誰も近寄らなかった。
身の危険を感じてその場を逃れたが、そこまでだった。
体中のエネルギーが底をついた。

火曜の午後から2日半、まったく身体を動かせなかった。
自分が自分でない感覚。精神と身体が分離して、どちらもどこか遠いところに行ってしまったような感覚。まるで連続飲酒の最中のような、感覚の混濁。

支社トップから、今月いっぱいの休養を命じられた。
そんなに負担感があったとは知らなかった、しばらくゆっくり休んでほしい、と。
礼を言って電話を切ったが、実感が湧かない。
電池が切れた感覚。感情がすり減ったような気分。

無力を知る。
仕事もプライベートも、気が付いたら山ほど荷物を抱えていた気がする。
無力を認め、手放すこと。
そのことを思い知るよう、言われているのかも知れない。

しかしね、まさか自分が抗うつ剤デビューするとはね。
トホホ。

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2010年5月22日 (土)

休養ちう

てなわけでプチ・バーンアウト。
支社トップの指示で、きょうと明日の二日間は休養を取っている。
きょうは夜のミーティングに出た以外は、ずっと家。
ギターを弾いても小説を読んでも集中できず、1時間と続かない。
その割にはいちにちがあっという間に終わっていった。
昔、こんな感覚を味わったことがあった。そう入院中。
1分、1時間はアリが這うようにしか進まないのに、1日はあっという間。

今回のプチ・バーンアウト、これも自分に与えられたものだ。
多忙に酔っていなかったか。
スポンサーシップ、業務、本社の研究、その他もろもろ、能力以上のことをやり過ぎていなかったか。
それをいま一度、無力を認めるように諭されているような気がする。

自分の能力の限界を知るのも能力のうち。ほんとその通りだ。

この二日間は、命じられた通りに休養しよう。
ビデオでも見て、ゴロゴロして。そうだ、朝のうちに少し走ろう。
無力を認め、欠点を振り返り、人生を楽しもう。

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2010年5月20日 (木)

仕事を断る

きのう、支社トップにお願いをした。
業務の負担が自分のキャパを越えていること。
いま、自分が行っている仕事が明らかにクオリティが低下していること。
申し訳ないが、案件のいくつかを分担してもらえないだろうか、と。

支社トップはこころよく引き受けてくれた。
ホッ。
恐れていたことは何も起こらなかった。

断るってのは、ホント難しい。
ぼく自身のプライドの問題もある。けど、日本の職場社会で、ネガティブなメッセージを伝えるのはそうとうに勇気のいることである。
自分では限界だと思ってても、そうは言い出せない風土がある。サビ残、過労死を生み出す社会。
以前、地元の方のマイスポンサーが言っていたっけ。日本人のメンタリティは「ガマン」だって。
そうなんだよね、ガマンしちゃうんだよね。もうちょっとがんばれる、もうちょっとガマンできる。
でも、ガマンで仕事をされたクライアントはたまったもんじゃない。
ガマンしてムリに担当しもらわなくていいから、ちゃんと余力のあるヤツをよこせって思うに違いない。自分が逆の立場だったらそう思うもんなー。
もちろん忍耐は必要だけど、度を超えたガマンはイクナイ。

結論。
忍耐は必要。我慢ダメ。ひとりで眉間にしわ寄せてがんばりまくるの、カコワルイ。

や、話がそれた。きょう書きたいのはそうじゃなくて。
まぁ気が楽にはなったんだけど、調子は今イチ。
きょうは本社の日だったんで、本社の業務がないのを確認し、家で休んでいました。
やたら早く目が醒めちゃうんだよなー。0時に寝て、4時に目が醒めてしまう。日中も、自分をもう一人の自分が見ているような変な感覚。
いちにち休んで軽く走ったら、ずいぶん楽にはなった。でもあすの仕事、大丈夫かな。

思い煩っても仕方ない。
BBの個人の物語にも書いてあったっけ。飲まない今日一日があれば、きのうを思い煩うこともない。あすを心配することもない。って。
まだまだその境地には遠いようです。
今日一日、感情が波立つこともなく、平穏に過ごせたことに感謝。

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2010年5月18日 (火)

てばなす

久しぶりに東京のスポンサーに電話した。
話せて良かった。気持ちが軽くなった。

抱え込み、イクナイ。

要求されるままに、どんどん仕事を引き受けるのは不誠実だ。
できないことはできないと言わなければ、結果的に相手の迷惑をかける。
スポンサーの指摘の通り、プライドの問題もある。
仕事の優先順位を書き出した。任せられるものは任せよう。手放そう。
あす、支社トップに相談するんだ。

しかしアレだね、誰かに話を聞いてもらうってだいじだね。
スポンサーに連絡を取っていなかったこと、反省。マメに連絡を取るようにしよう。
ありがとうマイスポンサー!

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2010年5月17日 (月)

さがしものをしている

きょうのミーティングで仲間が言ったひとこと。

探し物をしている。ずっとしている。

そうだね。そのとおりだ。

ぼくも探し物をしている。ずっとしている。まだ見つからない。
ここにきてから、ずっと。
見つからないけど、探し続ければ、求め続ければ、いつか見つけられる。そんな気がする。
確信に近い予感。
それに仲間もいるし。
仲間がいて、道が照らされていて、そこをずっと歩いていく。
歩いていくんだ。

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2010年5月16日 (日)

ダウンぎみ

ここんところ気持ちがダウンぎみ。
業務密度が高く、余裕がまったくない。
職場を駆け回るように仕事をして、午後以降はどこで誰と何の話をしたか、おぼろげにしか憶えていない。
きのうは午後から休みだったんだけど、家に帰ったら布団に直行。身体を動かすのもしんどい。ミーティングも行けず。
いかんなー。参っているなー。
仕事を断ればいいんだけど、断る気力がない。断ったあと、誰にどうその仕事を振ってどう方向づけするかまで求められるんで、初期の労力としては引き受けてしまった方がラクなのだ。
正直に言うと、仕事が降ってくるとちょっぴり自尊心がくすぐられる。「まったくもう」とか言いながら、「オレじゃないとやっぱりダメなんだよな」なんてことを心のどこかで思っているのである。あああ。やらしーなーオレ。
ステップがゼンゼン使えてない。

そんなことを考えていると余計に気持ちがダウンしてくる。
特に誰かに怒りや恨みを感じているわけではない。ただただすり減っている感覚。
できないことはできないと、勇気を持って断るべし。
できないこと、限界オーバーなのに引き受けることは不誠実だ。自分に対しても、相手に対しても。
プライドだろうか。他人からの評価が下がることへの恐れだろうか。
そろそろもう一回、棚卸しをする時期に来ているのかも。

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2010年5月14日 (金)

Gibson 50's les paul買っちまった

あああ、買っちまいました。
Gibson 50's Les Paul Standard。ヘリテージ・チェリーサンバーストの憎いヤツ。
レギュラーラインなのに、ボディのマホガニーが1ピース。
この価格帯ではあり得ない出物。
デジマートで、限定1本だけの特価品でした。
仙台で試奏したLes Paul Standard 2008のすばらしい感触が忘れられず、迷った揚げ句に妻の了承を得て予約。
これですこれ。

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で、きょうついに到着しました。
おおおおッ!箱がデカイっ!!
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いやー。
箱から出しただけでドキドキですよ。
きょうはもうここまででおしまい。これだけでもう十分。刺激強過ぎ。
あす、ゆっくりと、なめ回すようにいじくり倒します。
あああ、あこがれのギブソン、レスポール。
じーん・・・(感動)

RCサクセションの曲に、「GIBSON」という曲があってね。チャボが歌ってるの。
「それより金でも貯めて、あのショーウィンドウのギブソン手に入れ、あの娘にブルースを聴かせよう」って歌。
ギブソンはアコースティックもエレキもいろんなギターを売っているけど、ぼくの中では、チャボが歌っているのはレスポールのことなんだと思ってる。
ブルースっていえばアコギ、ないしES-335あたりのセミアコースティックのような気がするけど、この曲は紛れもなくロック。ロックンロールだ。
一番ロックなギターはレスポール。だからこの曲はレスポールにちがいないのだ。勝手にそう思い込んでいる。
チェリーサンバーストのレスポールをマーシャルのアンプにつないで、ズガンと太い音を出す。
何度そんな光景を夢想をしたことか。
いやはや、今夜は早く寝てあすケースを開けようっと。

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2010年5月13日 (木)

ハイキングでナゾの写真

先日のハイキングはとても楽しかった。
仲間とこんな風に、太陽の下で身体を動かすのはとても楽しい。
楽しかった。のだけど。

1時間ほど散策した後、自分を含む有志4名のみがさらに奥地へ向った。
現地は驚くほど広く、どこまでも山の中へ入っていける。
ちなみにここ雪割橋は自殺の名所としても名高い。切り立った険しい地形と山奥に迷いこめそうな複雑な地形。散策路から迷い込んで亡くなった方もいるようだ。youtubeで調べると、心霊スポットなんて紹介ムービーもある。風光明媚なハイキングコースなのに、失礼な話である。

途中、熊の滑り台と言うポイントに到着。
切り立った崖を階段で下りると、面白い滝がある。
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熊がうずくまっている背中のようにも見えるし、今にも熊がころころと転がり落ちてきそうな気もする。
そこから下流に向けてもシャッターを切る。
われわれ4人の外には誰もいない。
のどかな山の風景である。

100509hiking02

帰ってきて、写真をiPhotoに取り込む。
あ、あれ?なんだこれ?
上の写真を拡大してみると。


100509hiking03

カメラを向けた先には、誰もいなかった。
ここは切り立った崖の下で、われわれが使ったハシゴ以外に川に下りれるポイントはない。
降り立った足場は狭く、他に誰もいなかったのは断言できる。
上流から熊の滑り台を通過して来るのは不可能だ。よっぽど下流からさかのぼってきていた?でも途中にも何ヶ所か滝があって、とてもさかのぼってきたとは思えない。
くどいようだが、カメラを向けた先には誰もいなかったのである。誰か人がいたら絶対に目立つ。気が付かないはずがない。

しかもよく見るとこの写真、首が見えないばかりか、足と手がない。

うーむ。。。。
自殺の名所。。。。。

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2010年5月12日 (水)

フィルム写真の質感

近ごろお気に入りのカメラ、CONTAXのTix。
デジカメにはないざらついた質感、コントラストが気に入っている。
目に見える風景と、写真で切り取った風景の違いに驚く。

都内、十条の路地。
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同じく十条の古い住宅。
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十条銀座の、夕暮れの餃子屋さん。
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ああこの昭和感覚。なつかしい。
現像してみるまで何が撮れているか分からない。何気ない風景がドラマチックな仕上がりになっていると感動するね、ほんと。

妻は同じCONTAXのT3を持ち歩いていて、ぼくはTix。T3の方がいい写真が撮れていたんだけど、今回の荒吐はやたら粒子の粗い写真ばかりでT3はダメでした。
フィルムがISO400だったからかな。フィルム写真は面白いけど難しいです。

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2010年5月 9日 (日)

きょうは仲間とハイキング

きょうはAAの仲間とハイキングに行ってきました。
雪割橋のハイキングコース、とてもきれいでした。

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散策コースは、場所によってはかなりハード。
総勢20名ほどだったのですが、途中からほとんどの仲間は休憩に。
自分も含め、精鋭4名でさらに奥地へ。

熊の滑り台など、さまざまな自然の風景を味わいました。

が。
が。うーむ。。。(つづく)

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2010年5月 5日 (水)

荒吐10、感想その2

荒吐2日目、快晴。
キャンプサイトの朝は信じられないくらい気持ちがいい。

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あまりに気持ちがいいので、外周をぐるっとジョグ。
ジョギングやってるとこういう時便利ですね。いつでも使える自転車を持っているようなもの。
キャンプ椅子でコーヒーを飲んでいる人もいれば、小高い丘の上のあずま屋でギターを弾いている人もいる。うーん、アーシーな感じ。

こんな立て看板を発見。
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うーむ・・。何とも言えない脱力なセンス。
しかも後ろにリスがいるっぽいし。

朝から長縄跳びにチャレンジしている若者も。

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で、われわれ夫婦はカフェ・ウブドのバリケチャップ丼で朝食。twitter情報で、「タワー盛り」と言えば大盛り&タワレコタオルプレゼントとのこと。さっそくチャレンジしてみたら、信じられない大盛りでワラタ。ありがとうカフェ・ウブド!

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2日目。
神聖かまってちゃん→ フラワーカンパニーズ→ Cocco→ HEATWAVE→ つじあやの→ 吉井和哉ちょびっと→曽我部恵一BAND →泉谷しげる→休憩→RESPECT FOR 忌野清志郎。

かまってちゃんは、うーん、どうしたんでしょうか。話題のあるバンドだけに観客も大勢詰めかけていたし、プレスも大勢写真を撮っていた。しかしよく分からないトークで時間を費やし、曲は決して長くないにも関わらず3曲のみ。MCもいまひとつ。うーん。
終演したのかもはっきりしないので早々にステージをあとにしたけど、どうもその後スタッフともめたようだ。大丈夫だろうか、かまってちゃん。

フラカンはもう、言うことなし。今年で41歳だというが、曲も演奏もどんどん良くなっている。
HEATWAVEもそうだが、40を越えても成長し続けるアーティストを見ると、ほんと元気が出る。
若さのオーラが消えたあとでも前に進み続ける姿には、勇気がもらえる。
HEATWAVE、ラストは「still burning」。
このテンションの高さ、演奏の緊迫感のすさまじさ。
ほんの少しでも、あなたの胸の中にまだ燃えているものがあったら、それを大事にしてください。
少し照れながらそう言って始まったこの曲。名演とはまさにこのこと。

山口洋は決して饒舌ではないが、その言葉は一言ひとことに説得力がある。
そう、今回の荒吐では、言葉に重みが、説得力があるアーティストが際立った。
フラカンも山口も曽我部もチャボも、言葉に載せる思いが伝わってきた。
言葉の重みを感じた二日間だった気がする。

清志郎トリビュートでもみくちゃになったあと(最前列付近、死ぬかと思った)、帰りの車中のラジオで清志郎の特番をやっていた。
どんな豪華アーティストがカバーしようと、やっぱり清志郎のこの声が頭の中に聞こえてきてしまう。
でも清志郎も、最後まで前進し続けた人だった。
今回、前進するオトナたちのすばらしさを実感したフェスでした。

ちょっと笑ったこと。
つじあやののステージ。
なぜか野郎率高し。それもミドリやザ・バースデイのグッズを装備したような連中。
MCに対し「うぉーっ」と言う野太い声援。
な、なぜつじあやのに殺到するのかコアなインディーズ・ファンよ。「風になる」を陶然と合唱するのかバースデイTシャツ男よ。
ちなみにつじあやのさんはナチュラルでほんわかした雰囲気の、癒し系美人でした。

清志郎トリビュート前、夕暮れのハンモックコーナー付近で一休み。
こういう光景は何とも言えずしあわせな気分にさせてくれます。
荒吐リスペクト! 100502arabaki05

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2010年5月 4日 (火)

荒吐10、感想その1

桜が舞い散る荒吐は06以来。年々開花日が早まってきて、もう荒吐で桜を見ることはないと思っていただけに、何ともうれしい。
1日目、6時に郡山を出発。当然のように東北道の福島トンネル手前から大渋滞。本宮から福島飯坂まで1時間。このペースだと間に合わないかも・・・と思ったが、その後はスムーズに流れ、8時前にはキャンプサイトの行列に並ぶことができた。

風の草原は、予想以上に広くて気持ちが良かった。蔵王だろうか、山の頂も見える。

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メインステージへの途中には、ナチュラル系のお店が立ち並ぶ。フジロックのヘブンステージのようだ。
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素早くテントを立てたが、10時開始のバンドには間に合わなかった。
あわてても仕方ない。まずは川崎町ブースで、はっと汁、煮玉子、舞茸ご飯をいただく。2年ぶり、荒吐に来たんだと実感。

予定通りにステージを見て回る。
サニーデイサービス→OKAMOTO'S→チャボ→KING&PRINCE (YO-KING&堂島孝平) →うつみようこ & YOKOLOCO BAND→ SION→ROCK'N'ROLL GYPSIES→ パスカルズ→ハリー

サニー・デイ、すごく良かった。フェスでは曽我部バンドを見てきただけに、あのリリカルなサニーデイサービスはもうなくなってしまったんだろうなと思っていたけど、そんなことはなかった。
ファルセットは出ないけれど、「恋に落ちたら」を演奏するサニー・デイ・サービスは、まさにあの当時のサニー・デイ・サービスだった。
新曲も含め、リリカルで繊細で昭和の私小説のようなサニー・デイの世界、曽我部の詩世界は健在だった。荒吐の青空の下で聞くこの感じ。ああまさに、これが野外フェスの醍醐味。

OKAMOTO'Sはミック・ジャガーかイギー・ポップかと思うようなテンションの高いボーカル。ハーフだろうか、日本人離れしたイケメン君である。ガレージパンクぽいサウンド、バンドも大暴れ。
いいねぇ。

うつみようこ、SION、ジプシーズは相変わらず渋いサウンドを聞かせてくれた。
うつみようこ&YOKOLOCO BANDは最初に見たときとゼンゼン変わらない。歳を取らないのかしら、この人たちは。

今回は天候にめぐまれ、とてもいい雰囲気。
入場者数は増えているはずだが、キャンプサイトを場内から外した分、スペースにゆとりを感じた。
桜の下でシートを広げて青空を見上げていると、何とも言えないしあわせな気分。

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つかもう花見ですね。花見フェス。ピース。

パスカルズは昭和のアバンギャルドバンドがタイムスリップしたようで面白かった。自分も昔、この手のアバンギャルドな大人数バンドにちらっと参加したことがある。その時代の雰囲気そのまんま。
「さかさまになった段々畑」の繰り返しがいまも頭にこびりついています。たまの世界。そう言えば石川氏、夜の荒吐の寒さの中で、水着(女性用ワンピース)一枚で寒くなかったんだろうか。笑顔で踊っていたが。

ハリーは、酔っていたんだろうか。酒が抜けてないって言っていたが。ふらふらして足下がおぼつかない。
演奏の方はしっかりしていたんだが、ハリーのふらふらぶりが気になってそっちにばかり気が行ってしまった。今回はスライダーズのナンバーはなし。

「北のまほろばを行く」は、楽しみにしていたのだが、残念ながら見れなかった。体力が尽きたのと寒さとで、いちどテントに戻ったらそのまま寝てしまった。妻はひとりで最後まで見ていたとのこと。あああ山口洋ソロが見たかったのにー。東京シティ・ヒエラルキー、聞きたかったな。

日中は暖かかったが、やはり夜は極寒。
疲れと寒さで、寝袋に入り込むなり寝てしまった。遠くから山口洋の歌声を聴きながら眠りにつく。
つづく。

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2010年5月 3日 (月)

荒吐10、チャボのこと

荒吐10、最高だった。
桜が咲き、晴天にめぐまれ、日中は「これぞ荒吐!」と言う絶好のシチュエーション。
書きたいことは山ほどあるんだけど、まずはチャボのこと。

名手・ 早川岳晴とのおなじみのコンビ。
「ムード21」(だったか?)や「アメリカンフットボール」など、おなじみのナンバーでライブは進んでいく。上手い。曲もいい。RC、麗蘭、ソロ、どんどんこの人の表現力は増してきている。
ギタープレイはもう、チャボのギターとしか言いようのない巧さ。フレーズがどうの、アーティキュレーションがどうのと言うより、ピッキングした時の出音だけで格を感じる。
客とのやり取りもリラックスした感じで、とてもあったかい。
「東京駅は子どもが大勢いてもう帰ろうかと思ったけど、来て良かったぜ、荒吐」
いつものやんちゃなチャボである。そして客の声援がまたハンパない。

今回は清志郎の追悼イベントもあり、チャボのステージにも清志郎のタオルや完全復活祭のTシャツの客がちらほら。複雑な気がする。チャボはあくまでチャボとして、一人のアーティストとしてここに来ているのだが。
ポール・マッカートニーのライブにジョン・レノンのTシャツを着た客がたくさんいたら、どんな気持ちだろうか。この辺、当事者じゃないと分からないだろうけど。

中盤にさしかかって、「日本の有名なロック・ナンバー。あいつだったらきっとそう紹介するだろう」とのMC。湧き上がる観客。RCバージョンの「上を向いて歩こう」が始まる。

その後。
「あいつとふたりで、俺の部屋で曲を作っていたんだ・・・。ライブの最後に盛り上がる曲を作ろうぜって言うから、おし、清志郎、じゃあこんなのはどうだ」
チャボはローコードのDを弾いた。
そのままあの、何百回聞いたか分からないリフが始まる。
涙腺のもろい40代にこれはキツイ。案の定、周囲で泣いている同世代多数。
チャボはいったい、去年から何度この「雨上がりの夜空に」を弾いたんだろう。
割れんばかりの大合唱の中、そんなことを考えていた。

曲のあと、チャボはこう言った。「バンドをやっているヤツ、一人で歌っているヤツ、どんどんこの歌を歌ってくれ。あいつも、それが一番喜ぶから」
一度ならず二度、そう繰り返して言った。
その時、合点が行った気がした。
ああそうか、そう言うことなんだ。次の世代に手渡すこと、それがチャボがこの曲を歌う理由なんだ。
悲しみに酔っぱらっている連中とは別のところで、彼は自分の地に立って、彼にしか蒔けない種を蒔いているんだ。
そう思えたら、何だかとてもうれしい気持ちになった。

ライブの最後は「ガルシアの風」。グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアを追悼した曲だという。いい曲だ。
しっとりと余韻を残して、チャボはステージを下りた。

ぼく自身の中では、2日目のトリビュートステージより、このチャボのライブがいちばんハートに突き刺さった。
哀悼と、喪失を乗り越えて次の世代にメッセージを伝えていこうという強い意思を感じた。
清志郎への敬意を払いつつ、還暦を迎えたチャボが、いまだに走り続けるロッカーであるという意思を感じた。

オレはカラダ張ってがんばってる。いつまでもめそめそしてんなよ。ほんと、そう言われた気がしたよ。

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2010年5月 1日 (土)

荒吐は好天

荒吐は好天
荒吐、最高のお天気です。
風もなく、よく晴れ、満開の桜がときどき舞い落ち
る、すてきなフェスになりました。
もうすぐ日没、寒さに備えて少し厚着します。
サニーデイ•サービス、チャボ、ヨコロコバンド、最
高でした。

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