The Prodigy warrior's dance fest
9月20日、Prodigyのフェス、warrior's dance festに行ってきた。
フェスというか、豪華なオープニングアクトというか、最新テクノ系ショーケースイベントというか。
SOUTH CENTRAL
autoKratz
MSTRKRFT
Hadouken!
Pendulm DJ Set & MC Verse
DJ Gedo Super Mega Bitch
The Prodigy
サウス・セントラルの前にDJが一人いたようだが詳細不明。
開始が14時で終了が22時くらいだったから、たしかにフェス1日分のボリュームだ。
会場に到着したのが14時10分ごろ。しかし入場に手間取り(クリエイティブ・マンのイベントってなんだってあんなに仕切りがヘタなんだろう?)、会場に入ったのが14時30分ごろ。
サウス・セントラルはDJふたり組。MacBookProでトラックを作り、ワンショット類をMIDIキーボードで鳴らしているようだ。MIDIキーボード担当はキーボードを持ち上げてDJテーブルの上に立ち、大いに盛り上がっている。USBケーブルまわり、とくに補強していないようだ。プラグが抜けるんじゃないかと他人事ながら心配になる。
アンダーワールドのときのように、サブステージはフロア中央ないし後方に設営されているとばかり思っていたが、上手側のPAスピーカーの横にちょこっと粗末なブースが設営されていて、なんとそこがサブステージだった。
フェス屋台イッコ分くらいの大きさ。パイプが見え見えなのも屋台そっくり。
以下に機材の少ないDJセットとは言え、ちょっとあんまりな大きさである。
が、サウス・セントラルは意に介さず熱く盛り上がる。いいね。
数分の休憩を挟んでオートクラッツ。
実は今回、いちばん楽しみにしていたユニットだ。
ボーカルのデヴィッドは縦横無尽にステージを動き回り、歌い上げる。
animalからの1曲目、always moreでスタート。好きな曲だ。
その後もanimalからの曲を中心に、良いステージを見せてくれた。
お客さんのノリが今ひとつな気がしたが、知名度を考えたらやむを得ないか。
この辺でPAの段取りが悪いことに気がつく。
デヴィッドのボーカルが聞こえない。ギターの音も聞こえない。聞こえるのは聞こえるのだが、エフェクトがまったくかかっていない、ギターをラインにつないだそのまんまの音。always moreのシンセのきれいなディレイもまったく聞こえない。
テクノ/DJ系をPAが意識しすぎたのか、サブベース+低音ばかりが強調されている。
次、MSTRKRFT。
こちらは演奏はせず、DJセットでの出場。曲の音圧がハンパない。こういう音だったらこのPAでいいのだが。
お客さん、踊る踊る。
なんと、クイーンのボヘミアン・ラプソディやメタリカのマスター・オブ・パペッツまで登場。
DJふたりが1台のミキサーのツマミを回しているだけだったんで正直不安だったが、予想以上に良かった。
ハドーケン、すみません、何か波長が合いませんでした。
悪いバンドじゃない。ラップ調ボーカルにディストーション・ギター、シンセ、ドラム。リンキン・パークのフォロワーと言うところだろうか。
PAも良くなかった。ギターがまったく迫力がない。
その後のPendulm DJ Set & MC Verseは、予想に反して熱い盛り上がり。
MC Verseが盛り上げる。
この辺からフロアの人数も相当に増えて、熱気が高まってきた。
DJ Gedo Super Mega Bitchは、ビキニのおねーちゃんがPCでDJやっていたが、異様に寂しいステージ。Prodigyのメンバーの奥さんらしいが・・・まったく印象に残ってない。
で、いよいよProdigyの登場。19:55スタートの予定だったがなかなか始まらない。
20:20を過ぎてフロアが焦れてきたころ、ようやく始まる。
いやはや、すごかった。
これまでのアクトは何だったんだろうと思うくらいのすさまじいテンション。
PAもすさまじい音量。
キースとマキシムのダブルボーカルがステージ中をのし歩き、踊り、客を挑発する。
デジタル・ビートの本質は肉体性だとぼくは思う。
躍動する肉体、むき出しの肌、ダンス、歓声、汗、跳躍。
肉体性を最大限に引き出すために4つ打ちのバスドラムが鳴り響き、シンセベースがうねり、シーケンスフレーズが駆け抜ける。
トランス。
テクノミュージックのほとんどが従来の音楽的な構造を持たないのは、そんなものは不必要だからだ。
必要なのはただ熱いビートであり執拗に繰り返されるシーケンスフレーズであり、リズムの微細なゆらぎであり、フックである。
天高く開いていくフィルター。コンクリートのフロアに反響する巨大なバスドラム。産毛を震わせる超低音サブベース。跳躍し咆哮するダンサー。
イントロだとかAメロだとかサビだとか、そんなものはここには必要ない。
アグレッシブの極みの、シャープな、踊るための音楽。
このフェスはWarrior's dance fest.と名付けられている。Prodigyの同名の曲からの命名だが、この名前がすべてを表現している。
ここまで先鋭的なダンスミュージックを展開するバンドは数少ないだろう。
フォロワーは多いが、常にワンアンドオンリーのProdigy。
熱い夜でした。
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