フジロック09、ソウル・フラワー・ユニオン
ソウル・フラワー・ユニオンの音楽は、ミクスチャー系にあまり興味がなかったこともあり、積極的に聞いてこなかった。
が、ここ何年かフェスで見たり、アコースティック・パルチザンのライブに行く中でだんだん弾き込まれるようになった。
厚いリズム、沖縄を始めさまざまなワールドミュージックのエッセンスを取り入れたサウンド。
でもその中核をなすのは、中川敬の熱い歌とグルーブ感いっぱいのポジティブなバンドサウンドだろう。
最近は色んなフェスに出てぐいぐい波に乗っている、旬な時期でもある。
今回のフジロックで心待ちにしていたバンドの一つだった。
7月26日,3日目のオレンジステージ。
最前列3列目付近で開演を待つ。この日のオレンジは頭脳警察→ソウル・フラワー・ユニオン→渋さ知らズオーケストラ→シェウン・クティという流れ。こういうオーガナイズのセンス,大好きだ。
中川、奥野らおなじみのメンバーに加え,新メンバーで元シェイディ・ドールズのギタリスト、高木克も登場。
1曲目が始まったとたん、客が前方に押し寄せる。
1曲目、ロンドンデリー。2曲目はラヴィエベル。この辺でフロアも最高潮に。
いつにも増してリズムが分厚い。疾走感にあふれている。
客の熱気に押されるように、演奏もものすごいハイテンションだ。
名曲、満月の夕を経て、神頼みより安上がり、荒れ地にてと続く。
客、歌う歌う。ソウル・フラワー・ユニオンがこれだけ歌えるファンがこれだけ集まっていることに、今さらながら驚く。
この辺で、ついにダイブが出現。われわれの頭上を数名のワカモノが泳いでいく。
ほかのステージなら屈曲な外人セキュリティがダイブをキャッチするのだが、さすがにソウル・フラワー・ユニオンでダイバーが現れるとは予想していなかったのだろう。あわててスタッフがキャッチしに駆け寄る。
自分のいる2列目周辺もたいへんなモッシュ状態。ふと後ろを振り向くと、サークルモッシュまで出現している。メロコアのライブと見まごうばかりの光景だ。
最後は「うたは自由を目指す」。
アコースティックバージョンで助かった。オリジナルのスカっぽいアレンジだったら潰されていたかも。
最後、客に歌を託したままステージから消えるメンバー。
が、いつまでも客の合唱は終わらない。
それどころかどんどんヒートアップしていく。
高まっていく「苗場からうたは自由を目指す」の声。
こんな感じ。
輪になって歌い、踊り、旗を振り,ハイタッチをし,どこまでも盛り上がる。
気がついたら自分もその輪の中にいた。
10分ほどのように感じたが、実際は20分以上やっていたようだ。
これほど熱いライブは初めてだった。
メンバーの演奏も気合いが入っていたが、客もすばらしかった。
野外フェスならではの、大盛り上がり。
今年のフジロックの中でも屈指の名場面だったと思う。
すごいぜソウル・フラワー・ユニオン。
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