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2007年11月26日 (月)

行ってきました、oblivion ball

いやはや、すごかったです。underworld。
もう会場中が踊りまくり。
rez、born slippy nuxx、two months offなど、これでもかと言うくらいはじけまくる。
客、大盛り上がり。
行って良かった。疲れたけど。

http://www.oblivionball.com/

一発目は唯一バンドらしいバンド、120days。でもこのバンドも打ち込みで、ドラマーはたまに生楽器を叩くくらい。
でもサイケなギターと反復ビート、ボコーダーから繰り出されるサウンドはなかなか心地よかった。
2番目、実はいちばん期待していたsimian mobile disco
これはすごかった。アルバム「attack, decay, sustain, release」は聞いていた。「あえてアナログシンセの素朴なサウンドを前面に出したテクノユニット」くらいの認識しかなかった。
が。
ステージにはいきなりばかでかいモジュラーシンセサイザー。korgのMS-20、PowerBookG4などの機材が中央の一台のテーブルの上に山積みされている。痩せた金髪の男が現れたかと思うと、いきなりモジュラーシンセのフィルターを発振させ始めた。耳をつんざくフィルターの発振音がこれでもかとくり返され、やがて4つ打ちビートが乗っかる。そして情緒性などかけらもない、無機的なアナログシンセの轟音フレーズがくり返される。
リバーブの海に沈む孤高のクリック音。
どこまでも開いていくフィルター。原始人の太鼓のような、大地を揺るがす凶悪4つ打ちビート。
和声も進行もない、非情緒的で非音楽的な旋律。
耳から血が出るばかりの発振音。内臓を震わせるアナログシンセの三角波。
アナログシンセと言うと、どこか懐かしい「レトロフューチャー」な印象があった。とんでもない。アナログシンセは凶悪な楽器である。アナログシンセの音がこれほど破壊的なサウンドだとは夢にも思わなかった。
前衛的で従来の音楽的な約束事をことごとく踏みにじりながらも、このユニットの奏でる音はダンスミュージックなのである。信じられないことに。
80年代だったら、一部の好事家が大絶賛する神秘主義系ノイズバンドだと思われていたかも知れない(フールズ・メイトあたりかね)。だが、いまこのサウンドで大勢の若者たちが踊り狂っているのである。信じられない。
妻は「もうイヤ」と言っていたが、革命的なユニットじゃないだろうか。simian mobile disco自体は売れないかも知れないが、このユニットにインスパイアされたサウンドは今後あちこちで耳にするんじゃないだろうか。

などと感慨に浸りつつ転換DJでまったり踊っていると、いよいよUNDERWORLD。
何だか知らないがsimianのときよりものすごい数のひとがいる。オープニングの時は簡単に最前列付近まで行けたが、すでにステージ中ほどからはすし詰め状態でとても前に行けない。
ハデな銀ぴかジャケットを着たカールが登場、曲が始まると客が一斉に踊り始める。おおお。

この人は盛り上げ方がうまい。テクノでありながら、この人のライブパフォーマンスはミック・ジャガーのようだ。客の湧かせ方を知っている。
曲も、あらためて良いと感じる。simianは破壊的なサウンドだが、同じテクノ系でもUNDERWORLDはリリカルでドラマティックだ。新曲「クロコダイル」もそうだし、何より名曲「born slippy nuxx」はとてもセンチメンタルでいかしている。
アルバムではおとなしく上品に聞こえる曲も、ライブで聞くとサブベースを利かせまくったドハデで凶悪なサウンドに変わっていた。そうか、これが本来のサウンドなんだと気が付いた。CDでは再現できない、怒濤の低音ビート。
ビジュアルな演出も多く、すばらしいライブパフォーマンスだった。

UNDERWORLDが終了したのが午前3時半ごろ。このあと1時間並んでご飯を食べたら眠くなり、あえなく幕張メッセのコンクリ床でダウン。ふだん11時には眠っている身に徹夜はつらい。THE ORBも楽しみにしていたんだが、とても意識を保っていられなかった。

目が覚めるとすでに客は半分以下に減っていた。時計を見るとすでに午前6時過ぎ。それでもまだDJは曲をかけていたし、踊り狂っている若者も多数いた。元気があるな、若いもんは。
フラフラとステージ方向に歩いていくと、ちょうどDJがあいさつして最後の曲が終わるところだった。
午前6時20分。オブリビオン・ボール終了。


071124makuhari


会場から出ると、ちょうど朝日が昇ってくるところだった。
冬の空気は澄んでいて高層ビルがとてもきれいだった。

<ちょっとしたこと>
・40過ぎると徹夜はムリ。て言うか夕方12キロ走ってからでは徹夜できない。当たり前かね。
・屋台少な過ぎ。ケバブ1時間待ち。
・ケバブに並んでいる最中、うしろの女子が「UNDERWORLDサイコー!キヨシローと並ぶすごさだね!」とくり返していた。そうかそうか、UNDERWORLDとキヨシローを同列で聞けるか。オッチャンも同じ気持ちだよ、と心の中でつぶやいてみた。
・カールはしばらく前に渋谷のapplestoreに来ていたのね。ここ。
・フェスでお香の匂いは、まぁふつう。しかし今回は○ン○ャのにおいが・・・。ガイジン多かったしなー。
・日曜日は丸一日眠っていました。異様に疲れた。屋内とはいえ、冬のコンクリの床には寝るもんじゃないです。
・youtubeにはすでに当日の映像が。rez

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