公立病院の民営化推進、医療費効率化で大筋合意・諮問会議
時事問題や社会問題はブログでは書かないことに決めていたんだけど、あまりにひどいので黙っていられなくなった。
医療崩壊がどんどん進んできている。
全国保険医団体連合会HPに詳しく書いてあるが、極端な社会保障費用の抑制政策のツケが極限に来ている。
経済発展よりも、道路やハコモノなどの公共事業よりも、ましてや防衛費用なんかよりも、医療や福祉の予算が何よりもだいじだとぼくは思うんだが、まちがっているだろうか。
先日、さらにひどいニュースがさらっと報道されていた。
公立病院の民営化推進、医療費効率化で大筋合意・諮問会議
政府の経済財政諮問会議は15日、2012年度までの5年間の医療・介護分野の効率化計画で大筋合意した。民営化などで公立病院の改革を進め、民間病院より非効率な経営構造を改めることなどを盛り込んだ。焦点の医療費削減の数値目標は経済財政運営の基本指針(骨太方針2007)への明記は見送るが、安倍晋三首相は改革の詳細設計にあわせ年末までに削減の道筋を示すよう柳沢伯夫厚生労働相に指示した。
計画は医療・介護サービスをより効率よく提供するための20項目の対策を掲げた。6月にまとめる骨太方針に盛り込む。柱となるのはIT(情報技術)の活用。医療機関が健康保険に出す医療費の請求書である診療報酬明細書(レセプト)を紙からオンライン請求に切り替える改革を進める。10年4月までに8割を移行、11年4月までに全面移行することを明記した。 (23:45)
効率化とはなんのことはない、医療費・介護費用の抑制のことだ。
いったいどんなひとたちがこんな現状をまるで分かっていない政策を打ち出しているのか?
レセプトのオンライン請求で医療費を下げられるって、まったく意味不明だぞ?
怪しげな「経済財政諮問会議」をググってみた。
安倍晋三 議長 内閣総理大臣
塩崎 恭久 内閣官房長官
大田 弘子 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
菅 義偉 総務大臣
尾身 幸次 財務大臣
甘利 明 経済産業大臣
福井 俊彦 日本銀行総裁
伊藤 隆敏 東京大学大学院経済学研究科教授(兼)公共政策大学院教授
丹羽 宇一郎 伊藤忠商事株式会社取締役会長
御手洗 冨士夫 キヤノン株式会社代表取締役会長
八代 尚宏 国際基督教大学教養学部教授
キャノンの御手洗会長を始め、政財界の大物がずらり。わずかに福祉寄りか?と思った伊藤氏と八代氏も、経歴を見たら経済学オンリーの人のようだ。
いったいどうして伊藤忠やキヤノンや日銀に医療や福祉の方向性を決められなくっちゃいけないんだ?なぜ医療や福祉の専門家がひとりも入っていないんだ?このメンツの決めた指針を厚労省に下ろすってムチャクチャじゃないか?
経済優先、医療福祉抑制の結論ありき。欺瞞で吐き気がしそうな「美しい国」首相とそのオトモダチ。連中がこの国の医療・福祉を壊していく。
猟奇的な殺人事件やら変態教師の性癖より、はるかにはるかに大事な問題だと思う。でもTVにも雑誌にもほとんど載らない。大衆が飛びつきそうな血なまぐさい事件報道の影で、たいせつなものが連中に私物化されている。食い散らかされている。
ボブ・ディランが歌っている。
ひどい雨が降りそうなんだ。
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