ゼンゼン知らなかったが、2006年度のミスUSAはいろいろたいへんだったらしい。
コナーさんは昨年4月にミスUSAに選ばれ、7月のミスユニバース世界大会で4位を獲得。その後、ニューヨークのナイトクラブで泥酔するなどの「乱行」を繰り返していたと報じられ、批判を浴びた。
CNN.co.jp : 「早く仕事に戻りたい」 はく奪免れたミスUSAが語る
速報!酒&ドラッグ疑惑のタラ・コナー【セカンドチャンスを】とミスUSA剥奪されず : ABC(アメリカン・バカコメディ)振興会
2006年のミスUSAであるタラ・コナーさん。ミス受賞後に泥酔やドラッグなどの「乱行」経歴の報道がなされ、ミスはく奪の声が上がっていたそうである。
それを、主催者である大富豪のドナルド・トランプ氏が「彼女は善良な人物だ。セカンドチャンスをあげたい」と、薬物依存の治療プログラムを受けることを条件に、ミスを継続することを決めたんだそうだ。
何とも良い話だ。大富豪の気まぐれが、依存症者に回復のチャンスをもたらす。ちょっと共依存くさいかな?という気もする。しかしそれでも、大富豪の厚意によってひとりの若者がアルコール依存症からの回復のチャンスを得た。すばらしいと思う。
ここでミスをはく奪すれば、彼女は「アル中とヤク中でミスUSAを蹴り出された女」と言うレッテルを背負っていくことになっただろう。そしてさらにアルコールとドラッグの深い霧の中をさまよい、たくさんの傷を負い、多くのものを失っていただろう。
もちろん、そこまで行かないことには得られないソブラエティもある。ひょっとしたら、ほんとうは依存症だと認めていないのかも知れない。ミスを失いたくないために反省したふりをしているのかも知れない。大富豪が金にまかせて自己満足の行為をしているだけ、と言う批判もあるだろう。
それでも、この大富豪の行動にはあたたかいものを感じる。
「素行が悪いからミスにふさわしくない、若者にしめしがつかない、ミスの名誉を汚す」と言う声。「タラは善良な人物である。一生懸命がんばっている。タラにはセカンドチャンスを与えたい」と言うトランプ氏。
甘いと言うひともいるだろうが、トランプ氏の考え方の方が愛があると思うのよ。
上のニュースの続き。
コナーさんはインタビューの中で、コカインにも手を出していたことを告白。しかし、最大の問題はアルコール依存症だったという。「泥酔したことはないが、大量に飲んでいた」「アルコールが体に入ると、もっと欲しくてたまらなくなってしまうという症状があった」と、コナーさんは振り返る。
トランプ氏は昨年の会見で、コナーさんについて「田舎からニューヨークへ出て来て、旋風に巻き込まれてしまったのだろう」と述べた。しかし、コナーさんはインタビューで、「一夜にしてアルコール依存症になったわけではなく、ニューヨークのせいではない」と話している。家族らによると、コナーさんは14歳の時、酒に酔って登校したことがあった。初めてミスコンテストで優勝した年のことだ。コナーさんの両親が離婚したのも、同じ年だったという。
インタビューの抜粋だから詳細は分からないが、ちゃんと依存症を認めているように思える。「大都会に来てはしゃぎ過ぎたんだよ」というトランプ氏の発言に対しても、冷静にそれ以前から依存症であったことを語っている。
多くのものを失わないうちに回復の道を歩きだせるなら、それに越したことはない。くどいようだが、ミスUSAという栄光の頂点から蹴り出されたら、あとは依存症の泥沼に転落していくであろうことは明白だ。
トランプ氏の寛大な処置のおかげで、ひとりの依存症者に回復のチャンスが与えられた。
いい話だ。こういうところ、アメリカと言う国のポジティブで良い面だと思う。
これが日本だったらどうだろうか。
もうクソミソの批判とバッシングの嵐で、あっという間にミスの座から引きずり下ろされるんだろうな。
柳沢厚労相や不二家の報道を見ると、あまりのヒステリックな糾弾ぶりにうんざりするよ。
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