ザ・クロマニヨンズ出現!!ツアーに行ってきた
きのう、11月15日。クロマニヨンズのライブに行ってきた。クロマニヨンズ出現!!ツアーの中盤である。
ザ・クロマニヨンズ。ハイロウズを解散したヒロトとマーシーの新バンド、である。
フジロックのホワイトステージで死にそうな目に遭ったクロマニヨンズである。
最近はチャートにも昇って、Mステにも出たらしい。けっこう売れているのだ。
今回のライブも、チケットは即日ソールドアウト。おお、仕事を抜け出してローソンに走って良かった。
開場時間の6時半の少し前。会場はすでに長蛇の列。同じ会場で以前サンボマスターがライブをやったが、その時よりもはるかに長い列ができている。
「入場できないんじゃ・・・」と言う考えが一瞬頭をよぎるが、もちろんそんなことはなく、無事に会場に入る。
会場はもちろんオールスタンディング。フロア前方1/2がモッシュエリア。後方は段差が少し高くなっていて、落ちついて見るエリア。ぼくと妻は、もちろんモッシュエリアに。
待つことしばし。定刻より10分遅れた程度でライブが始まる。
スタッフが出てきて「モッシュやダイブなどの危険な行為は慎んで・・・」とアナウンスをする。この時点でオーディエンスは異様な盛り上がり。スタッフの注意のひと言ひと言に「うぉぉぉぉぉっっ!」と、地鳴りのような大合唱で応える。
スタッフが下がり、客電が落とされる。メンバーが登場した瞬間、どどっと客が前方に押し寄せる。
「人間、人間、人間、人間」
クロマニヨン・ストンプが始まった瞬間、ものすごい大合唱。モッシュエリアは全員跳ねまくり。
演奏も良い感じにテンションが上がっている。
適度にMCをはさみつつ、アルバムからの曲を次々と繰り出す。
途中、ベースのリフにヒロトのハープとマーシーのギターがアドリブでからむ。
マーシーのアドリブを聞くのは初めてだ。とてもうまい。ペンタトニックのフレーズが実に表情豊かに流れ出る。ヒロトのハープもうまい。うまいと言うか、表現力が豊かだ。聞いていて楽しい気持ちになれる。
「俺たちはただ演奏します。みんなは、ただ楽しんでください」
なんかもう、その言葉だけで熱いものが込み上げてくる。ヒロトとマーシーがバンドをやっている、ステージで演奏する。それだけでじんと来てしまう。歳のせいかね。
フロア中が跳ねる。踊る。全員汗だくだ。飛んでくる汗が自分のか他人のか、まったく区別がつかない。
アンコール1曲目。夢のロッケンロール・ドリーム。
神さまがつくったものは、いつか壊れてしまうものばかり。
フロア中が大合唱。
スピーカーを通したヒロトの声よりも、フロアの合唱の方が大きいくらいだ。
弾丸ロック、タイトルの分からないテンポの速い曲を続けて演奏して終了。
メンバーが引き上げていく最中、客席からもうもうと水蒸気が立ちこめていた。
気がつけば自分も、水でもかぶったみたいに体中びっしょり。Tシャツもタオルも、絞ると汗がしたたる。
バンドもすごかったが客もすごかった。良いライブだった。
パンク系のライブだと、ときにモッシュピットであまり気持ちの良くない場面を見かけることがある。
小競り合い。暴力的な押し合い。とくに、ひどい暴れ方に女性が迷惑を被っているのは見ていてツライ。
しかし、今回の客は良かった。
ぼくのすぐ前に小柄な女の子がふたりいた。まわりは見るからに荒っぽそうな男子。ふたりの身長はかなり低い。
「つぶされるのでは・・・?」という不安がよぎる。
しかしまわりの荒くれどもは、その女の子たちを押さないのである。どれだけライブが盛り上がって人波が押し寄せても、ふたりの周囲の男子は明らかに彼女たちに配慮しているのである。守っているのである。もちろん連れとか知り合いではない。
こう言うのって、見ていて気持ちが良い。
良いファンが良いライブを作っている。そう思いましたよ。
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