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2006年8月14日 (月)

フジロック参加日記その4

フジロックから2週間。さすがに細かいところは記憶が不鮮明になってきております。
3日目、7月30日の日曜日。
風呂に入らないでいるのがだんだんつらくなってきた。気がついたら衣類もあんまり取り換えていない。このままだと1週間でも2週間でも着替えも入浴もせずにすんでしまうような気がしてくる。いかんいかん。
この日は思い切って早起きして、苗場の温泉街に出かける。日帰り温泉に入るんだ。
この3日間、あらゆる場面で行列、大渋滞を経験している。ふつうの時間に起きて温泉街に出かければ大渋滞に遭い、時間と体力をロスするのは明白だ。むりくり5時に起きて温泉街をめざす。
これがまた、キャンプサイトから遠いのよ。いちど苗場プリンスホテルの裏から駐車場を通ってショートカットしたつもりだったけれど、それでも遠い。歩くことたっぷり30分。ようやく日帰り温泉、雪ささの湯を見つける。早起きしてきたおかげであまり混雑していない。それでも男女合わせて30人ほどのフジロッカーズたちがいる。
ゆっくり湯に浸かって身体を伸ばしていると、あっという間に混雑してきた。ほんの10分ほどの差で一気に大混雑。裸のフジロッカーズたちが洗い場で行列を成している。浴場からあふれて、裸のまま脱衣所まで行列。
は、早起きしてきて良かった・・・。
入浴を終えて外に出ると、すっかり日が昇っていた。まだ朝の6時くらいだと言うのに、すでに苗場の温泉街にも苗場プリンスホテル周辺にもフジロッカーズたちが大挙している。入場ゲート付近には何人ものダフ屋がたむろし、怪しげなガイジンが物を売っている。一瞬ここがどこか東南アジアの街角にいるかのような錯覚に陥る。
場外ストア周辺の屋台でチーズドッグと飲み物を購入していちどテントに退却することにする。疲れもたまっている。早めに行動開始すれば早めに体力を消費するのは目に見えている。
テントに戻って一寝入りし、目が覚めるとそとは一面の青空だった。青い空の下に色とりどりのテント。若者たちのカラフルな装い。ああ、フジロックに来たんだなと思った。

いつものように入場ゲート手前の水場で洗面と歯磨きとトイレを済ませる。会場に入るとすでに10時過ぎ。フィッシュマンズとゆらゆら帝国以外、この日は予定なし。あまりに天気がいいので、何はともあれところ天国をめざす。
ところ天国の河原では青空の下、すでに数人が川に入り水遊びに興じていた。まずは腹ごしらえ。天国バーガーを購入。手づくりハンバーグとパンが美味しい。
Heavenberger01


Heavenberger02


となりのホワイトステージからenvyの音が聞こえてくる。轟音ギターの中にどこか繊細さの入り交じる、伸びやかなサウンド。それを聞きながらぼくと妻も靴を脱ぎ、足を川の水に浸す。
木々の緑と河原の丸石、青空、トンボ。冷たい水のせせらぎ。一つでも多くライブを観れるようあくせくスケジュールを煮詰めていたのがばからしく思えてくる。まぶたの裏に太陽の光を感じる。こうして河原でのんびりしているだけで、フジロックは十分に楽しめる。


Riverside01

結局、川を横断したりして遊んでいたら午後の1時を回ってしまった。ホワイトステージのISISを途中から見る。ボーカルがあまり入らない、インスト色の強い轟音ギターバンドだ。フロントマンの機材ラックの上に太った猫のぬいぐるみが置いてあるのがかわいかった。演奏はホットで、ギミックに頼らず演奏で勝負しようと言う姿勢が伝わってきた。

川遊びで疲れたので、アバロン後方に移動して昼寝をすることにする。草むらにレジャーシートを引いて寝ころぶ。山の稜線がきれいだ。ステージでは高畠俊太郎がフジロックの歌を歌っている。

Avalon01


Avalon02


Avalon03


昼寝から目覚めると、すでに3時過ぎ。フィッシュマンズを見に行こう。
シートをたたみ、ヘブンに移動する。到着したときはちょうどLikkle Maiの演奏が終了するところ。演奏終了と同時に客の移動が始まる。運良く最前列付近を確保することができた。
メンバーたち自身でのサウンドチェックが行われるのを見る。
ふしぎなのは、サウンドチェック中のメンバーに対して、客席はまったく無反応なこと。歓声も上がらなければメンバーの名前を叫ぶ声も聞こえない。サウンドチェックを妨げないようにと言うファン側の配慮なのだろうか。
ベースの音が出ないというトラブルが発生したが、予備のベースを使うことで解決したようだ。時間通りにメンバーが現れ(今度はちゃんと客席から歓声が上がった)、ライブが始まる。クラムボンの原田郁子、UA、ハナレグミなど豪華ボーカル陣をゲストに、ここちよいフィッシュマンズサウンドが繰り広げられる。
ドラムの茂木が、亡くなったボーカルの佐藤伸治のことに触れる。ここでも、メンバーにとってもファンにとっても、サウンドの中心にあるのは「佐藤伸治の不在」だということが再確認されたように思う。周囲のファンたち(みなまじめそうな子ばかりだ)は男女とわず、みな一様に涙ぐんでいた。1時間のステージ。最後の曲は、ナイトクルージング。
up&down, up&down, slow fast, slow fast....
メンバーたちと客の大合唱、振り返れば見渡す限りに、差し伸べられた手。遠くから流れてくるシャボン玉。客席を、ステージを、何人ものプレス陣がシャッターを切り続けている。
いま思い返しても、何だか夢の中の光景のようだった。

そのままホワイトステージはゆらゆら帝国にチェンジ。40分ほどの間を空けて、ゆら帝の3人のメンバーが現れる。ベース、長髪のおかっぱ。黒髪つやつや。ギター&ボーカル、でかいパーマ頭に原色のピタT、ラッパズボン。おお60年代。
みかけはちょっとお笑い系っぽかったが、演奏はすごかった。これでもかとくり返すリフ。一曲一曲が異様に長い。長い上に2小節くらいのリフの繰り返し。その上にサイケなファズギターが鳴り響く。聞いているだけでトリップしそう。
ゆらゆら帝国の名前通り、聞いているとだんだん頭がゆらゆらしてきました。ギターも良かったけど、歌詞も歌もサイケでイカれていてよかった。

この辺から体調がだんだん悪くなってくる。前日から風邪気味だったのが、はしゃいで川遊びしたり草原で昼寝したのが良くなかったらしい。この後は大トリのストロークス、ハッピー・マンデイズ、モグワイが控えている。がんばらねば。
しかし、日が落ちた暗闇の中をグリーンステージに向かって歩いているだけで、どんどん体力が消費されて行くのを感じる。やっとグリーンステージにたどり着いたが、前方に向かう気力がない。後方にレジャーシートを引いたところまでは憶えているが、その直後にブラックアウトした。

聞き覚えのあるストロークスの曲と妻の声で目を覚ました。ストロークスも中盤らしい。
「どうする?テントに帰る?」
妻の声が頭上から聞こえる。頭がぼうっとする。
ストロークスはあきらめて、レッドマーキーに向かう。きのうROCK'N'ROLL GYPSIESで、花田裕之が気になることを言っていた。あすもレッドで演奏する、と。ひょっとして、大江慎也と演奏するのか?
で、行って見ると予感は的中。大江慎也のボーカルに、ROCK'N'ROLL GYPSIESの面々がバックを務める。こ、これはひょっとしてルースターズでは・・・。
ロージー。テキーラ。おなじみのルースターズナンバー。
SAD SONGでは、耳を聾するばかりの客の大合唱。大江のテンションはムチャクチャ高い。
ジプシーズのときはクールだった客席が、たいへんな沸き返りようだ。モッシュ、ダイブで暴れる若者たち。こんなに大江のステージが盛り上がるとは思ってもいなかった。
たしかに花田のボーカルも悪くない。ルーズでクールな、ギターと呼応する歌い方。でも、大江のボーカルは明らかに格が違う。音程が合っているわけでもない、歌唱力があるわけでもない。でもひたすら存在感にあふれ、シャウトが聴き手の胸に突き刺さってくる。こんなボーカリストはめったにいない。
大江も自分で興奮しているようで、MCでワケの分からないことをしゃべっては自分で苦笑している。でもそれがかえって胸に迫る。本気でギターをかきむしり、頭からペットボトルの水をかぶる。ベテランバンドと言うよりぐんぐん勢いの出てきたデビュー前のロックバンドのライブのようだ。
最高の盛り上がりの中、ライブ終了。

FUJIROCK EXPRESS BLOG 大江慎也

大江のステージが終わると同時に、こちらも体力が限界に。
ハッピー・マンデイズ、モグワイはあきらめてテントに戻ることにする。妻も特に異論なし。
フジロック、初参加。とてもたのしかった。
素敵なライブ、胸に迫るライブ、楽しいライブ、泥と太陽と緑とロック野郎たち。
今度来たときには今回以上に楽しんでやる。
そう思いながらテントに戻り、ハッピー・マンデイズのサウンドを遠くに聞きながら眠った。

そうそう、最後に食べた苗場食堂の苗場弁当(だったか、フジロック弁当だったか)。
たいへん美味しゅうございました。竹で編んだ器に、和紙に書いたお品書き。上品で、お味もたいへんよろしゅうございました。限定50コ、来年もぜひ食べたいなー。

Naebabentou

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