感情のソブラエティ、またしても
AAの“酔っぱらい治療法”を厳格に徹底してやり、成功している多くの古いメンバーでさえ、自分が感情のソブラエティ(感情面の落ち着きを得て生きること)に欠けていると気づくことがたびたびあるのではないだろうか。そのようなメンバーたちがAAのなかで次に目指すのは、自分自身との、AAの仲間たちとの、そうして神との関係の中で、本物の成熟と心のバランス(謙虚さ)を深めていくことだろう。
ベスト・オブ・ビルより
いままで何度か書いていることだけど、もういちど。
酒が止まっていても、ときどきどうしようもなく感情が沸き立つときがある。どうしようもなく怒りが湧いてくる。怒りの矛先を向けて(多くは自分のごく近しい人たちだ)相手をぺしゃんこにしてやりたいという、うんざりするほどイヤな感情。
もちろんアル中以外のひともそう言う状態はふつうに経験しているんだろう。けれど、われわれアルコホーリクはそれがどうしようもなく大きな振幅となり、コントロール不能になってしまう。
まるで手ひどく酔っぱらったような状態になっていってしまう。
そして怒りに酔い、いつしか本当に酒に近づいて行ってしまう。
ふつうのひとにとって、怒りはちょっとした楽しみのようなものかも知れない。
けれど、われわれにとっては致命傷だ。
だから怒りには気をつけなくっちゃ。
そう思っているんだが・・・。
自分を問い詰めた。「12ステップをやっているのに、なぜ私はこの抑うつ状態から解放されないのか・・・?」(中略)わたしは問題を理解した。自分の基本的な欠陥がいつも依存だったことを。私は自分に名声や安定を与えてくれる人や環境にほとんど依存しきっていたのだ。(中略)それはわたしの依存が、実は自分の回りの人や自分が置かれている環境をわがものにし、思うようにしたいという強い要求だったからである。
事務方が何の連絡もなく、書類を携えた顧客を通した。ぼくは事前にそのことを聞かされていなかった。初めてみる書類だった。記入例を参照に見様見まねで書けないこともないが、自分の守備範囲を超えているように思った。丁重にお断りして、別の専門に相談するよう話した。
が、顧客の帰りしなに事務方からクレームがついた。以前にも同様の書類を、別の担当者が処理したことがある。同じ支社なのに、同じ書類を処理できたり処理できなかったりするのはおかしいのではないか、と。
でも、もう顧客は帰りかけている。わざわざ呼び戻して書いたことのない書類を書くのは抵抗がある。そもそも事務方でそう言う処理を考えているのであれば、なぜひとこと言い添えてくれないのか。自分の裁量の範囲だと思って処理したことを、なぜあとからひっくり返すのか。
が、事務方も一歩も引かず。
当然ぼくが書類を書くものだとばかり思ったので連絡しなかった。まさか書けないと言って客を帰すとは思わなかった。と。
・・・で、むかっ腹が立って事務方にきついことを言ってしまったよ。
orz...
自分が言ったことは間違ってない。いまでもそう思う。
でも、何も怒ることはなかったんだよね。怒らずに淡々と自分の意見を伝えるだけで事足りたはず。
事務の担当者はまじめな方で、あくまで組織としての一貫性を維持しようとしただけなんでしょう。
結局、自分の決めたことにクレームをつけられたように感じて感情的になってしまった。
よーく考えてみると、ビルが書いたように、ぼくは「自分に名声や安定を与えてくれる人や環境にほとんど依存しきっていた」のかも知れない。名声の方はさっぱりないけどさ。
さすがに悪かったと思い、昼休みにお菓子を買ってくる。が、担当の方は午後からの出張のためすでに社を出てしまったあと。
やれやれ。
ビルはこの文章のあと、「神がわたしを愛してくださるように、わたしが人を愛し・・・」と続けている。
無償の愛、かぁ。
ビルは結局、自分が感情のソブラエティを得るには他者への依存を捨て去るしかなく、無償の愛を受け、与えることでそれが達成できる、とまとめている。
ううむ。
怒りを捨て、無償の愛を。
たとえたどり着けなくても、目指すだけ目指してみましょうか。
見返りを求めないで、与えようと努めたことが、わたしの心に変わることのない安らぎを生んだ
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コメント
ビルのいうところの「無償の愛」など、僕には遠く遠く及ばないところです。
他者への依存も激しい。
僕も「目指すだけ目指してみる」ということをなんとか続けてるのでしょう。
投稿: かお君 | 2006年4月 1日 (土) 17:36
かお君、コメントありがとう。
無償の愛、いまだにちーともたどりつける気がしません。
でもきっと、ほかの多くのAAプログラムと同様、完全にそれをやり遂げたというひとはいないんじゃないかと。
たどり着けなくても、そこをめざして成長して行きたいなーと思ってます。
しかし、ビルさんはほんとにそんな仏さんみたいな境地にたどり着けたんでしょうかねー。
投稿: カオル | 2006年4月 3日 (月) 00:16