若い方の葬儀は
若い方の葬儀は悲しい。
小さいこどもがいれば、なおさらだ。
親の死を理解できず、後ろの方でおもちゃで遊んでいる姿が痛ましく見える。
長い長い読経のあと。
支社トップの弔辞に続いて、何とその子がマイクの前に立たされた。
「おかあさん、ばいばい」
意味なんて分かってるはずがない。
おそらくは誰かが準備した言葉をそのまま言っただけだろう。
参列者はみな泣いていた。
ぼくはどう泣いたらいいのかさえ分からなかった。
どう考えても死が訪れる順番はずいぶん先になるはずだったのに。
でも、受け入れるしかない。
そして仲間が教えてくれたように、いまの自分をたいせつにしよう。
いま自分がかかわっている人たちをたいせつにしよう。
そして、彼女がいたことを忘れずにいよう。
笑顔が飛びっきりチャーミングなひとだったよ。
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