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2005年7月18日 (月)

勝手にマンガバトン

今度はマンガバトンなるものが流行っているんですか。
otamaさんのところでやっていたので、さっそく勝手に受け取っちゃいました。
それじゃあ行ってみよう!

★本棚に入ってる漫画単行本の冊数
ええっと、いまは50冊くらい。
去年の11月に引っ越ししたんだけど、その時にかなりブックオフに売り払いました。
もとは200冊くらいあったかな?

★今面白い漫画
さいきんマンガ読んでないからなー。
朝日新聞に連載されているしりあがり寿の「地球防衛家のヒトビト」くらいですかね。
しかししりあがり寿、まさか新聞に連載マンガ描くようになるとは思わなかったです。なんだっけ、病弱な主人公がフラフラ街をさまよって「メメント・モリ!」と叫ぶマンガがあったよね。
トホホギャグと死の香りで、サブカル代表的なイメージがあったのですが、いまや押しも押されもせぬメジャーに。でもそういうことをあんまり意識していないような、どこかひょうひょうとした作風はさすが。

★最後に買った漫画
これはもう、前にも紹介した、あずまひでおの「失踪日記」ですね。
気がつかなかったけど、カバーの裏に隠しインタビューが載っていて、AA(Alcoholics Anonymous)のミーティングのことも書いてあります。

★よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画

萩尾望都「百億の夜と千億の昼」。
主人公が男だか女だか分からない中性的な美形で、すらっとした素足の太ももに萌えた。
や、それはともかく。
子どものころに読んで、虚無的な世界観にショックを受けました。あとで光瀬龍の原作も読んだけど、虚無と哀しみの描写という点では萩尾望都の方が上だと思います。ああ、書いていたら再読したくなってきた。

永井豪「デビルマン」。
人間の残酷さ、狂気、愛、矛盾を描き切った衝撃的なマンガ。読んで楽しいとかスカッとするというようなことはいっさいなく、ただひたすら悲しく、衝撃。エヴァンゲリオンの庵野秀明はじめ、この作品にインスパイアされたというクリエイターは各界に数知れず。
この時期の永井豪は「おもらいくん」とか「バイオレンスジャック」とか「あばしり一家」とか数々の名作を産出しています。最近チトトーンダウンしていますが、がんばって欲しいものです。
それにしてもデビルマンのリメイク物や続編はどうしてイマイチなものが多いのか?原作者自身の「デビルマンレディー」も・・・うーん・・・。そうだ、なにかの雑誌に「寄生獣」の岩明均が描いていたデビルマンのサイドストーリーマンガはおもしろかったです。単行本になってないかな。

石川賢「魔獣戦線」。
神話世界とSF、人間の狂気という点ではデビルマンの影響下にあるも、石川賢独自の世界。
これも子どものころに読んで、スゴイ怖かった。
しかし70年代って、子ども向けマンガ雑誌にもけっこう怖いのが掲載されていました。原爆を描いたはだしのゲンだって、何度も夢に見たもんなー。当時の少年ジャンプは、はだしのゲンだのトイレット博士だの、いま考えたら相当にアバンギャルド。あ、魔獣戦線はジャンプじゃなかったですね。
魔獣戦線で主人公の母親が顔面にニードルガンを撃たれて亡くなる場面、エヴァンゲリオン2号機の最期と似ていますね。

松苗あけみ「僕は天使に嘘をつかない」。
純情クレイジーフルーツよりも、なぜかこっちの方が印象に残っている。ポップなロマンチシズムとリリシズム。
作者自身の思春期的な心性が反映されているせいか。
これ以降の作品だと、思春期の人物を描いていても、何となく作者との距離感を感じてしまう。もちろん純クレもHASH!もおもしろいんだけど。

吉野朔実「少年は荒野をめざす」
これもぶ〜けに連載されていた作品。知的でポップで、80年代の若者の気持ちを良く描けている。
知ったかぶりしていたい、クールでスマートでありたい、でもオトナになんてなりたくない・・・なんてね。フリッパーズ・ギターに通じるネオアコポップな世界。

番外1、内田善美「星の時計のリデル」。
クールで静かな、ナゾの予感を秘めたマンガ。このひとのマンガ、絵もうまいし、オリジナリティという点では孤高の存在。ストーリーはあってなきがごとし。ストーリーを超えたところでこのひとのマンガは訴えかけてくる。
番外2、桜玉吉「漫玉日記」。
トホホな日常。つらくても生きていける。しみじみとしたおかしみ。考えてみたら80年代から90年代初頭のファミ通はいろんな才能が混在していた。「べーしっくん」、また読みたいなぁ。
番外3、作:TKD/画:竹谷州史の「LAZREZ」。
ロックマンガと言えば正統派の「BECK」も良いけど、こちらのねじれ具合もたまらない。いろんなロックの名曲が登場するけれど、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの「ユー・グン」が出てきたときには頭の中に爆音で曲が鳴り響いた。

てなことで勝手にマンガバトンでした。書いていたら無性にマンガが読みたくなってきた。
最近のおもしろいマンガ、なんかないですかね。

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コメント

最近読んだもののなかでは、うーん、”彼氏彼女の事情”が思いがけず深くて良かったかな。最終話までいきましたねー。あと、
マニアックかもしれないけど、成田美奈子の”花よりも花のごとく”はメロディで連載されてますが、お能の話で、でも非常に良い。”NANA”が面白いのとかとは、純粋に違う面白さ。一言で言えば、技、ですねー。あとは、吉田秋生は相変わらずめっちゃくちゃ面白い。”バナナフィッシュ””夜叉”ときて、今の”イブの眠り”もサイコーです。
あ、すいません。熱くなってしまいました。。。
でも、いつでも続きが書き込みできそうです(笑)。

投稿: 石垣 ゆい | 2005年7月20日 (水) 01:43

石垣 ゆいさん、おひさしぶりです!
成田美奈子、すっかり名前を忘れてしまってました。
いまちょっとwebで調べたら「エイリアン通り」のひとですね。
「花よりも花のごとく」、こんど読んでみようと思います。
彼カノはアニメでちょっと見てました。
吉田秋生はかなり前に日記マンガを読んで以来ご無沙汰。
てなことで、これはもうマンガ喫茶に行かなければ・・・。
マンガの話、ぼくも「最近読んでないし、あんまり書くことないなぁ」と思っていたのですが、書き始めると止まらなくなっちゃいました。
意識しないようでも、マンガ文化の影響ってしっかり自分の中に根づいているんだなーと実感しましたよ。

投稿: カオル | 2005年7月20日 (水) 05:36

バトン持ってって頂いてありがとうー。ヽ( ´ー`)ノ
なんかマンガ的に近いものがありますね。
私もデビルマン好きでした。
つっても「入り」はアニメでしたが
マンガを読んであまりの世紀末っぷりに驚いたものです。
美樹ちゃんの頭がちび太のおでん状態になってしまったのに絶句。
また読み返してみたい。

でも、デビルマンレディは酷かったですね。(笑)

永井豪よ、どこへ行くってな感じ。

実は萩尾望都も似たような感じになってましたが、数年前に連載していた「残酷な神が支配する」は、「なんか、コッチに来ちゃったかー」って位本当に救いが無い話でした。こわかったよー。
負のチカラ満載。
体力がないときは読むのやめたほうがイイス。

吉野朔美も結構好きでした。さらりとしたマンガでしたね。

ああ、満喫行きたい。

投稿: otama | 2005年7月20日 (水) 23:53

マンガバトン、おもしろかったです。
自分のマンガ歴を振り返っていろいろ感慨深いものがありました。
萩尾望都ってまだマンガ描いているんですね。
当時のマンガ家って筆を折るかレディコミに行っちゃうか、どっちかだと思っていました。
萩尾望都、まさかレディコミに行くワケないし・・・でもちょっと見てみたい・・・。
ああ〜!
マンガ読みたい〜!
デビルマン読んで当時の衝撃を追体験したい〜!
その後すかさずデビルマンレディ読んで虚脱したい〜!
やっぱりマンガ喫茶しかないッスよotamaさんっ!

投稿: カオル | 2005年7月21日 (木) 19:39

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