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2004年11月10日 (水)

リクオ

リクオのライブに行ってきました。
リクオ。
年齢は40歳弱くらいだろうか。京都生まれのピアノ弾き。
初めてライブを見たのはもうかれこれ15年くらい前になるだろうか。オフィシャルサイトを見たらデビューが1990年になっているが、初めて彼を見たのはそれよりも少し前のような気がする。当時ぼくが出入りしていたライブハウスで、ある日彼のライブがあった。ぼくがよく世話になっていたブルース喫茶のマスターが彼を招いたのだった。「ピアノがうまくて、なかなか良い歌を歌う奴がいる」という話だった。学生の財布に三千円のライブチケットは痛手だったが、良いライブが見れるというマスターの言葉を信じて見に行った。ベレー帽をかぶった、少し鼻にかかった声のあんちゃんがピアノを弾きながら歌っていた。ときどきピアニカだのアコーディオンだのに持ち替えて、「ピアノだけだと間が持たないのかな?」と思った。いろんな楽器を持ち替えて、いっしょうけんめい歌っていた。汗を流しながら、格闘するようにピアノを弾き、挑みかかるようにマイクに向かって歌っていた。ほんとうに歌うこと、鍵盤を弾くことが好きなんだなーと、好感を持った。何曲か印象的なナンバーも記憶に残った。R&Bかつフォーキーな曲を書くひと、と言う感じだった。ステージ終盤。ピアノを弾きながら「Bring it on home to me」を日本語で歌い始めた。なんの説明もなく、先を急ぐような早急さで。「ぼくときみが、もしも離れても・・・」たしかそんな、たわいもない日本語歌詞だったように記憶している。それでも彼が込める気持ちが、ピアノと歌から伝わってきた。ステージの彼から目が離せなかった。身体が床から3センチばかり浮かんでいるような気持ちだった。そのとき以来、リクオは目が離せないアーティストのひとりだ。
今年もリクオはぼくの生まれた町にやってきた。
あれからおよそ15年。
ライブを見に行かない年もあったが、彼は毎年欠かさずこの町にやってきてピアノを弾き、歌を歌っていく。ここ4年くらいはぼくもかならずライブに足を運んでいる。いまはベレー帽もかぶっていないしピアニカもアコーディオンも弾かない。曲も変わった。以前のルーツミュージックへのあこがれを直截に表現した楽曲から、ジャズやラテンのテイストも交えて、オリジナリティの高い曲を作るようになった。でも、彼の熱いシャウトは昔のままだ。いや、昔よりももっともっと、ひとの胸に訴えかけてくる。
ピアノを弾く、歌う、話をする、コール&レスポンスを求める。
どれひとつとっても、何百回、何千回というライブをくぐり抜けてきた自信と洗練がみなぎっている。ラブソングもロックンロールも、これほど「胸にひびく」アーティストをほかに知らない。
今年は元ボ・ガンボスのキョンらとともにCrazy fingersなるピアノ弾き5人組での活動をしていたそうだ。また来年、新しいアルバムを持ってきてぼくの町に来て欲しいと思う。またCDにサインしてもらって、いっしょに写真を撮って欲しいなと思う。リクオのライブを一回見ると、そのあと半年くらいは思い出すたびに幸せな気持ちになれるんだ。
また来年。

それにしてもこれだけ優秀なソングライターでありプレイヤーでありシンガーなのに、なんだって売れないのでしょう。音楽としての優秀さと世間的なセールスとは関係がない。その代表格みたいなひとです。そうは言っても売れて欲しいなー。遠藤ミチロウが売れないのとは話が違うんだから。・・・って、ミチロウ、ごめん。

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