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2004年10月14日 (木)

ディープ・ブルー

ちょっと前になるけど、ディープ・ブルーという映画を観てきました。
ひと言で言うと、海の生物のドキュメンタリー作品です。
以上。

・・・ではまったく何も言っていないに等しいですね。
この映画は、7年の歳月をかけてイギリスのBBC放送のスタッフが撮影した必死の映像の集大成です。まず、絵の美しさに息をのむ。海の青。氷山の白。魚たちの様々な色彩、珊瑚礁。そして、魚たちの目を見張るような映像の数々。次々と海中に飛び込み、魚群をあさる海鳥。それを察知して群がるサメ。サメと海鳥が海中をものすごいスピードで交錯する。深夜の珊瑚礁をうろつくものすごい数のサメの群れや、海岸ぎりぎりでトドの子供を襲うシャチ、巨体をなびかせて魚群を飲み込むクジラ。そう言う映像が、ほんとうに眼前で繰り広げられる。
こ、これどうやって撮ったの?と驚くような映像の数々。海中を猛スピードで泳ぐクジラの近接映像なんて、一体どうすれば撮れるのか?カメラマン、死んだりしないのか?泳ぐシャチやイルカの併走映像なんて、背中に乗って撮っているのか?
それにしても海ってロマンチックなように見えるけれど、ダイナミックな場所なんですね。食うか食われるか。自分がえさを見つけるか、誰かのえさになるか。自分が毎日ものを食べて生きていくのは、ほかの生き物を殺すことの連続。美しい映像の中から、そう言う厳しい自然の摂理が伝わってくる。
考えてみたら人間だって、ほかの生き物の犠牲の上に生きている、ナマの生き物の一種類だ。ただ文明のおかげで、えさになる生き物の生々しい死を見ないですんでいるというだけだ。ファミレスでハンバーグを食べるのも、シャチがクジラの赤ちゃんを追いつめて食い殺すのも、本質的には何にも変わらない。いや、作りすぎたハンバーガーやコンビニ弁当を手つかずのまま捨ててしまう我々の方が、はるかに残酷で罪が重いかも。いかにどう猛なシャチでも、襲ったあげくに食べないってことはないものね。
日々を殺し殺される厳しさ。生命と海の美しさ。命の本質って混沌とダイナミズムだよなーと、月並みな感想ながらも深く感動したのでした。
それにしても深海の生物って、何だってあんなにきらきら光るんだろう・・・・?

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