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2004年10月13日 (水)

メリッサ・エスリッジ〜ロックンロール!〜

ネットの功罪は多々あるが、偶然おもしろい情報に出会え得る可能性が増えた、と言う点は評価に値するだろう。きのうくまのぷーさんに教えてもらったマツケンサンバのハウトゥー映像
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なんかも、自分では見つけられなかった気がする。ネット上で情報を提供してくれるひとがいて、それに偶然アクセスする。知らなかった情報が得られ、世界が広がる。情報ってひとくちに言うと無味乾燥だけど、たとえばネット上でいままで知ることができなかったアーティストや作品に触れるきっかけができる。すごいことだと思う。
と言うことで、きょう取り上げるのはメリッサ・エスリッジ(Melissa Etheridge)と言うアーティスト。RealPlayerでビデオクリップを見ていて偶然に発見。エミネムの映像が見たくてアーカイブの”E”の欄を探っていたらほんと、偶然に目に入った。
good boys and girlsと言う曲。あまり若くない白人の女性シンガーがギターを構えてステージに立っている。パワーコードをミュート気味に弾きはじめ、かすれた声で歌い始める。ブルース・スプリングスティーンによく似ている。と言うか、ライブを数限りなく行っているシンガーに独特の、かすれて温かい声をしている。スリーコードのロックンロール。エイトビート。イントロからAメロに移ると元気の良いドラム、ベース、そして抑制が効いた中にもツボを押さえたリードギターが入ってくる。メリッサはステージを所狭しと歌い、飛びはね、ギターをかき鳴らす。ステージの端から端まで歩き回り、観客を挑発し、客の顔をのぞき込むように歌う。どとうのサビ。少年と少女、そしてロックンロールの歌。
いやはや、おどろいた。まさか21世紀に、こんなに大まじめに古き良きロックンロールをのびやかに歌うアーティストがいるとは。全盛期のスプリングスティーン、全盛期のRCサクセションを彷彿させるエネルギッシュな演奏、歌。いやー、こんなアーティストを知らずにいままでいたとは・・・。観客も大いに沸き、会場全体がヒートアップしている様子が伝わってくる。ギター、ベース、ドラムス、ボーカル。たったそれだけのロックンロール。そう、ロックンロールってこういう音楽だったんだよな。熱くてせつなくって血がたぎってくる気持ち。
どういうアーティストなのか皆目分からず、ネットで調べてみる。が、あまり情報がない。年齢が40を過ぎていること、グラミー賞音楽賞を2度受賞していること、日本でのセールスおよび知名度は限りなく低いこと、などなど。でも、そんなことどうだっていい。RealPlayerで見たライブ映像の熱さに比べたら、どうでもかまわない。
美人じゃない。ライブ映像のジーンズ姿はかなり太目。トシも食っている。数少ない紹介文はどこも「実力派シンガー」と判で押したようなことが書いてある。つらいだろうね、セールスもルックスも低調でキャリアが長いばかりに「実力派」と言うレッテルを貼られちゃうのは。でも、この人の歌はすごいよ。なんと言っても曲が良いし、パンチが効いている。ものすごく伝わってくる。70年代なら間違いなく売れに売れただろう。90年代、グランジとダンスミュージックの時代に、でなければ。
と言うわけでさっそくアマゾンでCDを購入。到着が待ち遠しいです。メリッサちゃん、太目だろうと美人じゃなかろうと関係ないス。あなたはとっても素敵で、最高にいかしてますよ。ちゃんとこうして海の向こうにもファンが増えましたよ。

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