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2004年8月10日 (火)

モービー〜繊細なダンスミュージック〜

近ごろのヘビーローテーションはMOBYプレイ
いやね、偶然にAmazonのサイトで買ったんですよ。
アマゾンでCDを購入すると、「このCDを購入したひとはこんなのも買っています」という「おすすめ一覧」が出るのね。MOBYというアーティストを知ったのも、誰かほかのアーティストのCDを買ったついでの、なにげないクリックがきっかけ。
ファンの異様にアツい文章に惹かれ、なにげに購入。
そしたらまー!
いいじゃないの〜!
黒人とも白人ともつかぬスキンヘッドの若者が、だらけた服装で壁を背にジャンプしている。写真もざらついていて構図も妙だ。
あまり印象に残らないジャケットを開いてディスクを取り出し、プレイヤーに載せる。プレイキーを押す。
ダンスミュージックらしい四つ打ちビートにグルーヴィーな黒人ボーカルらしいが歌い出す。「never honey comeback,sometime....」
ああ、典型的なサンプル多用のハウスミュージックね。しょせんファンの文章なんて当てにならないな・・・。
そう思いながら聴き進めていくと。
3曲目。「ポルセリン」。な、なんだこの繊細な世界は・・・?
4曲目。「Why does my heart feel so bad?」悲しみとも寂寥ともつかない、黄昏のエモーション。
ううーん・・・・イイ!!
ビニールレコードのざらついたノイズの奥からやってくるピアノのメロディ。ストリングスの音色。
ハウスっぽいビートは踊るため、というよりはむしろ、そのメロディやストリングスを引き立たせるための前景、対比物のように思える。
ハウス系の音楽ってメロディ感もコード感も薄く、「踊る」以外の要素を排除的に扱っているように感じることが多いのだけど、MOBYはむしろ従来の音楽構成にこだわっているような気がする。
イントロがあってAメロがあってサビがあってブリッジがあってアウトロがあって・・・。
それともMOBYは、ダンスミュージックだのロックだののジャンル分けにはあんまりこだわっていないのかも知れない。
やりたい音楽をやりたいように、スタジオにこもって作り続けているのかも。
ハウス/テクノ系を基調としながらも、独自の音世界を作ることに成功したMOBY。
ひとりのアーティストが伝えたいエモーションが、きちんと伝わってくる。「ポルセリン」の透明さ。まるで透き通った秋の夜空みたい。
(ちなみにPolcelainとは素地がガラス化して透明性のある焼き物の磁器のことだそうな)
「South side」の前向きな意志。夜明けのひかりのよう。
Here we are now going to the south side
I pick up my friends and we hope we won't die
Ride at night,ride through heaven and hell
Come back and feel so well
ぼくたちはサウスサイドへ走っている
友だちを乗せて、死なないように祈りながら
夜通しぶっ飛ばそう、天国も地獄も抜けて
戻ってくるころには気分も良くなるはずさ

音楽を作ると言うことは、世界を作ることなんだと思う。
MOBYの作る世界は、ピアノや古いレコードや屋根裏部屋のにおい、そこで聞く雨の音、見上げた秋の夜空、風のざわめき、はじめて友だちとクルマに乗ったときのワクワク、未来への不安、捨てられない子供時代のおもちゃ、そんなものであふれている。
彼の作る世界にぼくは共感する。彼が感じ、伝えようとしたものをぼくは感じる。
ぼくもいつか、こんな世界を作るんだ。

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