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2004年8月16日 (月)

霊的な共同体

AA(アルコホーリクス・アノニマス Alcoholics Anonymous)。飲酒をやめたい人たちの自助グループ。アルコール依存症からの回復を目指し、飲まない生き方を達成しようという共同体。ぼくもそのメンバーだ。
われわれの共同体は「霊的」という言葉をよく使う。霊的と言っても、べつにお化けがでるワケじゃないし降霊術をやっているわけでもない。われわれが霊的に病んでいる、という言葉を使うとき、それはまさにわれわれの魂のあり方が病んでいる、と言う意味なんだ。アルコール依存症は医学的な病気だけど、それとともに霊的な意味での病気でもある。われわれは酒が止まっても数々の問題を抱えている。独りよがり。自分勝手。すぐ怒る。ちょっとしたことでイライラして他人に八つ当たりする。自分の間違いを認められず他人のせいにしたがる。批判家。極端から極端にぶれるような考え方をする。酒が止まってアタマは明晰になってもこれらの欠点のために生きづらさがひとつも変わっていない。そのことに気づくとき、やはりわれわれは自らが霊的な意味合いで「病んでいる」と考えないわけにはいかない。
われわれは霊的な意味で病んでいる。と同時に、この奇妙な共同体の不可思議さを考えるとき、尊敬の意味を込めて「われわれの霊的な共同体」と言わずにはいられない。病んだモノの考え方を持っている人たちの集まりなのに、AAメンバーとしていっしょに何かをやると、ふしぎとうまくいく。ルールも束縛も、ひとに押しつけるのは大好きだけど自分に課せられるのは大嫌い。そう言う人たちの集まりなのに、気がつくと全員が同じ目標を目指して協力している。
ぼくたちが属しているのはそう言う共同体だ。AA。規則がひとつもないあつまり。組織じゃない組織。
今回の夏の集い。
宿泊参加者は、わずかに7人。「楽しめないんじゃないか」「盛り上がらないに決まっている」「やっぱり中止にしとけば良かったんじゃないか」「失敗だ。来年はもうやめよう」だれもがそう考えたと思う。けれどじっさいは、いままでのどの集まりよりも印象深い一夜だった。
7人のミーティングは、90分の時間に達しても終わらなかった。ひとりひとりが深いところに降りていって、自分の過去と現在に至る道のりを話した。夜っぴいての話は夜が明けるまで終わることがなかった。たった7人のビンゴ大会はバカみたいに盛り上がった。そのどれもが、過去に体験した宿泊のミーティングやセミナーと違っていた。もちろん、過去のどんなミーティングも、ふたつとして同じものはなかったけれど。
今回のイベントのことをこうして思い返すとき、どうしても「霊的」という言葉しか思いつかない。そこでぼくが感じたこと、考えたこと。うまく説明できない。けれどたしかに今回の夏の集いで感じたものは、ぼくの中にいまもとどまっている。とどまり続けている。それはとても素敵な感じなんだ。

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