スーパー・サイズ・ミー〜ぼくをスーパーサイズにして!〜
「スーパー・サイズ・ミー」(オレをスーパーサイズにしてくれ)と言う映画が話題になっている。
ある男が一ヶ月間のすべての食事をマクドナルドで摂り続けるとどうなるか?と言う実験をし、その様子を撮影し続けたドキュメンタリー映画だそうだ。
主役兼監督、モーガン・スパーロックさん、33歳。
うーんオトコだっ!
職業が「自主製作映画監督」。思いっきり食えてなさそう。
きっとかなりのハングリースピリット野郎なのでしょう。
モーガンさんがチャレンジしたのは、以下の過酷な条件。(町山智浩アメリカ日記より転載)
1 実験前のモーガンが完全に健康で血圧や脂肪率などの数値がすべて平均値であることを三つの別々の病院で確認する。また、実験中も定期的にチェックを受け続ける。
2 30日間、マクドナルドで買えるもの以外は水すら一切口にしない。
3 車に頼っているのでアメリカ人が一日平均歩く量は2千歩以下。それに従い、一日2千歩以上歩かない。
4 いろいろあるメニューをまんべんなく全種類食べる。
5 基本的に残さず全部食べる。
6 「スーパー・サイズにしますか?」と尋ねられたら必ず「イエス!」と答える。
おお、まさにオトコの中のオトコっ!!
自分の健康など映画のためなら、エンターテイメントのためなら喜んで捧げちゃおうっ!
自分の体形など失ってもかまわないっ!!
と言うダイナマイト精神に、思わずハートが揺さぶられます。
ちなみにタイトルにもなっているスーパーサイズとはS,M,Lの上に存在する、特大サイズのことだそうな。
スーパーサイズを食べまくったモーガンさん。
最初のうちは食べ切れずにゲロしちゃったりもしてたんだけど、そのうちにマクドナルドなしには生きて行けなくなり、マクドナルドに行かないとイライラして仕方なくなっちゃったんだそうです。
オマケに思考能力も低下して、ボーッとして抽象的思考が難しくなってきたそうで。
むずかしいことがかんがえられない。
マクド食べてればしあわせ。
マクド食べてないとふしあわせ。
最終的にはモーガンさん、14キロ太り、中性脂肪が極度に高くなり、「こんなばかげた実験を続けたらおまえは死ぬ!」と医者に怒られたんだそうです。
この映画の公開後、マクドナルドはスーパーサイズの販売を中止。
「映画とは関係ない」と反論しているものの、明らかにこの監督は巨大資本主義帝国のマクドナルド社に一撃与えたことになりますね。
アメリカでは肥満が深刻だそうで、実に総人口の2/3が病的な肥満。
特徴的なのは、貧困層に肥満者が多く、富裕層になるほど少ないんだって。
貧困層ほど安価で高カロリーなジャンクフードに食生活を依存しないとやっていけない。
冷凍ピザ、ファーストフード、コーク・・・ある掲示板を読んでいたらアメリカでのホームステイの様子が書き込んであって、ホストファミリーが持たせてくれる弁当は毎回ピーナツバターを挟んだサンドイッチか、前夜の残り物の解凍パスタだったそうだ。うげぇ。
そして子供のころからコークとマクドナルドで育った子供は、また次の世代にも同じ食生活を伝えていく。
世代間伝播ってやつですね。
アメリカでは健康的な肉体は、お金を出さないと買えない「高額商品」なんですね。
さて、今夜の夕食はビッグマックにしようか?
今回引用させていただいたはてなダイアリー - 町山智浩アメリカ日記はとってもおもしろくって考えさせられる、優良サイトです。チェキっ!!
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